事の発端は「中国人観光客に人気がある観光スポット」という特集。19位に入った箕面市の箕面大滝を見た玉川氏が「取材しましたよ箕面。トンネル掘ったら水が涸れちゃって、少なくなって、滝の水が少なくなったと確か取材した。回復したのかな」とコメントしたのだ。
この件について、箕面市の倉田哲郎市長は自身のツイッターで「14年間かけて、少しずつ風評や誤解を解いてきた努力を、一瞬で踏みにじる報道。許しがたい。テレビ朝日に対し、箕面市として正式に抗議と訂正を求めることにした」と、箕面市としてテレビ朝日に抗議と訂正を求める動きを起こしたことを明かす。
箕面市が公式サイトに掲載した抗議文によると、2006年に一部メディアが「トンネル工事により箕面の滝の水が涸れた」と報道したが、これは事実無根の「デマ」で、水量のデータなどを見ても、そのような事実はなかったのだという。玉川氏はこのデマを番組内で拡散したことになる。
サイト上で、箕面市は「10数年をかけて、ようやく事実誤認であることが少しずつ認知されてきたところであるにもかかわらず、再び全国放送により時を超えて風評被害を拡大する貴社の軽率な報道姿勢は、断じて容認できるものではない」と憤りを表明。箕面市として、テレビ朝日に抗議と訂正を求めた。
さらに、倉田市長は自身のツイッターでも、「枯れた事実もなければ、ましてや人工の滝なんてことはこれっぽっちもありえません。バイパス工事なんかも一切してません」と訴え理解を呼びかけ。これを見たネットユーザーからは「玉川はデマを拡散した」「いい加減な記憶で『取材した』と言えば信用できる情報だと思っている。問題だ」「降板するべきだ」など、玉川氏への批判が殺到。そして、「市長を信じる」「箕面市に頑張ってほしい」と、応援する言葉が相次いだ。
抗議を受けた『モーニングショー』は、24日の放送最終盤で、斎藤ちはるアナが謝罪文を読み上げ、謝罪する。しかし、この件について、玉川氏がコメントをすることはなかった。
与党政治家の失言を厳しく糾弾する事の多い玉川氏が、自身の失言をアナウンサーに謝罪させたことに、「人に厳しく自分に甘い」「説明責任という言葉を都合よく使っている」など批判が殺到している。玉川氏がこの批判を黙殺するなら、政府与党関係者などに対し説明責任を追及するような発言は、今後一切説得力を持たなくなるだろう。
文 神代恭介
記事の引用について
倉田哲郎箕面市市長ツイッター https://twitter.com/KurataTetsuro
箕面市公式サイト (報道資料)テレビ朝日への抗議及び訂正の要請について
https://www.city.minoh.lg.jp/kouhou/houdou/200123houdou_kouhou.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter