タクシー会社のその後の説明によれば、道が狭かったので停車できる場所を探していたというが、いずれにしても男性3人組はこのタクシーが逃げたと誤解。怒りにまかせて罵声を浴びせながらタクシーに追いついて取り囲み、1人が無理やり後部座席のドアを開けて乗ろうとした。
すると、運転手は一度はサイドブレーキを踏んでタクシーを降りたのだが、こともあろうに、ギアはドライブのまま。しかも、そのブレーキの踏みが甘く、掛かり切っていなかったことから、車が再び動き出してしまったのだ!
これは危ないと運転手は慌てて再び乗り込んだのだが、怒号で動揺していたせいか、踏んだつもりのブレーキペダルは実はアクセル! もちろん車はさらに急加速! タクシー前方に立ちふさがっていた1人の男はそのままボンネットに乗り上げ、もう1人は開きっぱなしの後部座席のドアから振り落とされそうになっていた。
番組では、道路の脇から撮影されたというこの投稿映像を見た上で、トークが展開。羽鳥慎一は、被害者の男性3人の身の安全を心配し、「怪我は大丈夫だったんですか?」と質問。結果、彼らは軽傷を負っているだけで済んだことが分かった。すると、弁護士の菅野朋子氏も「これ1つ間違えていたらタクシー会社の弁償もかなりのものになったはずですけど、本当に不幸中の幸いで」と私見を述べた。
また、コメンテーターの玉川徹氏は、このタクシーには「衝突を回避するための急停止をしてくれる防止機能がついていなかったのか」と問いただし、「ついていないとすれば、『プロだから、そういうことはなくても大丈夫だろう』という考え方がもしあるんだったら、僕はそれは間違いだと思うんです」とタクシーへの責任問題を追及していた。
そんな意見にネットでは異論が噴出。「違うやろ!怒号発していた3人の男も加害者やろ。後部座席に乗り込もうとしたりして半暴力やろ」「タクシーが悪い、車の性能を見直せって…何なの、この人ら」「そこまでタクシー責める内容でもないのに、無責任に責め続ける羽鳥慎一モーニングショーのコメンテーターたち。3人の輩に絡まれたタクシー運転手さんもちょっと可哀想」などと、番組では一方的に責められていた運転手に同情が集まっていた。我々も「歩行者優先」という言葉の陰で傲慢になっていたら、それは襟を正さなければならないだろう。