現在、毎週火曜日の23時15分からオンエアされている『陸海空 こんな時間に地球征服するなんて』に、レギュラーメンバーの1人として出演中。番組内での呼称は“ナスD”。本当の肩書きはゼネラルプロデューサーでも、番組内ではディレクター(D)と名乗っている。ナスDは番組に登場するたびにぶっ飛んだ仕事ぶりを披露し、並み居る体当たり系芸人たちをも上回る強烈なインパクトを残している。
同番組は、『中居正広のミになる図書館』時間・曜日移動にともなって、今年4月にスタート。5つの視点「ミステリー」、「豪華客船」、「釣り」、「ドローン」、「部族」で地球一周しながら、ガチンコ取材するリアル冒険バラエティー。超異次元な国で生きる人たちのクレイジーすぎる文化や食事、日常を、タレントが潜入取材するという内容だ。
たとえば、元CIA内定者であるインテリ女性お笑い芸人・REINAは、豪華客船クイーンエリザベスに乗りこんで、1部屋2300万円のNo.1スイートルームに泊まるセレブを見つけ出し、部屋に上げてもらうというガチ企画に挑戦。乗船48日目にしてようやく達成している。また、人気沸騰中のサンシャイン池崎は怪魚・巨大魚を求めて、漫才コンビのU字工事(福田薫、益子卓郎)は世界中の部族を取材しながら、地球一周に挑戦中だ。
そんななか、スタジオ観覧の芸能人や視聴者の心をわしづかみにしているのが、先のナスDこと友寄氏。南米アマゾンに住むシピボ部族の取材中、顔面をナスの色に変色させてしまったクレイジーすぎるディレクターだ。
ナスDは5月2日の放送回で、現地民が刺青に使う染料を「美容にいい」といわれて顔面や腕、足などに塗り込んだ結果、肌がナスのような濃い紫色に染まってしまったのだ。時間の経過とともに、どんどんドス黒く変色し、懐かしのラッツ&スターのようになったが、「めッ!」と、大ヒットソング『め組のひと』(83年リリース)の決めポーズを見せるお気楽さ。
このオンエアーはお茶の間に相当な衝撃を与えたようで、すぐにTwitterやブログなどに、「ナスDって何者?」、「今世紀史上、一番笑ったw」、「ナスDが気になりすぎてここ1か月ずっと火曜日が待ち遠しい(笑)」、「ナスDは日本にあの色のまま帰って来たのかなぁ?」などのような書き込みが多数アップされた。
規格外の大胆さと強烈すぎる見た目のインパクトがあるナスDは、いまや『陸海空 こんな時間に地球征服するなんて』の柱。7月2日(日)、初のゴールデン進出となる2時間半SPでも、原始の生活に密着するナスDの行方、塗料は落ちるのか否かに、話題が集まっている。
そもそも、ナスDはテレ朝の(異色)プロデューサーとして、昨年、惜しまれながら終了した『いきなり!黄金伝説』を看板番組にしたほか、草なぎ剛の『ぷっすま』、SMAP特番の『SMAP☆がんばりますっ!!』、『草なぎ剛のためになるっ?バラエティ3時間SP』、Kis-My-Ft2のレギュラー番組などを手掛け、ジャニーズタレントから絶大なる信頼を得ていた。
筆者は、“黄金伝説”がよゐこ・濱口優の「獲ったど〜!」で大人気だったころ、敏腕テレビマンとしてナスDこと友寄氏を取材している。アシスタントディレクターのアルバイトからテレ朝のテレビプロデューサー兼演出家にまで成り上がった半生をインタビューしたのだが、常にキャストと一緒に番組を作り上げていく姿勢に共鳴した芸能人が多いという印象を受けた。
兵庫県出身で、関西弁丸出し。当時は彼女がいないからこそ、現場ロケや編集作業で何日でも会社に泊まりこむことができると楽観視していた。いざ彼女ができると、一途な性格ゆえ、仕事に身が入らなくなるだろうと苦笑していた。
図太い神経を持ちながらも人を不快にさせない性格と、いい意味での鈍感力を兼ね備えている友寄氏。起用した芸能人ではなく、自分自身がまさかの“黄金伝説”を築いてしまうとは、予想できなかったに違いない。
(伊藤雅奈子)
※写真・陸海空 こんな時間に地球征服するなんて公式Twitterより
@chikyu_seifuku_