発表された年末の2大歌番組「紅白歌合戦」と「レコード大賞」にともに氷川は名前を連ねた。夏の暴行騒動の時には完全に逆風。「NHKの番組に出れば『何で出すんだ』と抗議の電話は殺到するし、紅白も危ないかとささやかれていた。レコ大も審査途中では『演歌界に泥を塗った』と厳しい声が圧倒的でした」とはある音楽関係者。
この空気を変えたのが、10月末に本人が口にした謝罪。「自分のまいた種だから、また1つ成長するための試練だと思います。デビューから15年。慢心していたところもあると思います」と反省した。前出の関係者は「これはマスコミの前だけでの反省の弁でしたが、初めて氷川が口にしたもので大きく取り上げられた。これが効いた。特にNHKへ集まってくる声が変わったそうです」。
もともとこの事件は氷川の暴行もさることながら、元マネージャーの恐喝も表裏一体となっている。「レコーダーに証拠を残せるように敢えて挑発的な態度をとったという側面があるとも言われている。一概にどちらがという事件ではないのですが、ちょうど、『紅白大丈夫か?』とマスコミに取り上げられるタイミングと重なって、NHKには『何で出すんだ!』という怒りの声と同じくらい『きよしくんは被害者!』というファンからの擁護の声も集まり始めたんです。本来、批判とは逆に擁護というのは『声なき声』ともいわれ集まりにくいのに、その数はほぼ同等、もしくは擁護の声が多かった。これで氷川を落そうものなら、それこそNHKに批判が集まるのではという空気が局内に出てきたそうです」と同関係者。ファンに助けられた形だという。
15周年を迎え改めてファンの大切さを知ることになったはずだ。