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麻生首相 ヲタク層に“モテ術伝授”で決起呼びかけ

 アキバ好きの麻生太郎首相(68)は26日、東京・秋葉原で就任後初の街頭演説を行った。一部ヲタク層から熱烈支持される首相は、マスコミ批判を織り交ぜながら「日本は意外と元気」と強調。漫画話でハートをつかみ、明るい顔をしたほうがモテるとしてアキバ系に“カラ元気決起”を呼びかけた。漫画家とのトークイベントにも参加。解散の「か」の字も出さず、今週中にも決断するとみられた解散総選挙を封印する気配が濃厚だ。
 JR秋葉原駅電気街口前は押すな!押すな!の人だかり。6月の秋葉原無差別殺傷事件の犠牲者に黙とうをささげ、午後4時半、麻生首相が演説カーの上に登壇すると、大観衆から「あ・そ・うっ!あ・そ・うっ!」とコールが沸き起こった。

 首相は、2年前の自民党総裁選での秋葉原街頭演説を振り返りながら、「なんだか知りませんが、アキバにはえらくウケた。おかげさまであれからブレークして、みなさまの応援で内閣総理大臣にさせていただきました。自民党総裁になって初めてやる街頭演説はまずアキバから始めたいと、御礼かたがたやってまいりました」などとあいさつ。選挙区は福岡なのに、まるで“凱旋演説”だった。
 「アキバはそうでもないけど、世の中を明るくしたい。円高だって悪いことばかりじゃない。いいところも考えないと。新聞は悪いことしか書かないからね」
 観衆からは拍手の嵐。マスコミが辛気くさいムードをつくっているとする論法で、ヲタク層がマスコミに手厳しいネット世論の担い手であると熟知しているようだ。
 「世界からいま最も期待されているのは日本であることだけは間違いない。経済力をバックにした外交は日本の大きな力になる。外交と経済では麻生太郎が最も使えると、オレ自身はそう思っているんだけどね」と大見えを切った。
 さらに「若いヤツが70歳ぐらいのオレたちみたいな顔をして、日本の将来は暗いみたいな顔をするなって。だいたいそういう暗い顔をするヤツはモテない。明るい顔をしろ、明るい顔を。そうしなきゃ話にならん」とモテ術を伝授。沸き立つヲタク層に畳み掛けた。
 「アキバに来ると元気をもらえるんでよくフラフラ歩いてたけど、ついて来るのがいっぱいいて歩きにくくなった。暴力団の組長が子分連れて歩いているみたいに思われてもかなわねえなあ、って。窮屈になって時間も制限されて、おかげで漫画も読みにくくなりました。もう日曜日だっていうのに、先週出た『サンデー』と『マガジン』は読み終えたけれど、『ジャンプ』と『モーニング』までまだ届いていない」
 観衆は大盛り上がり。首相はさも得意げな表情で「麻生太郎のニコニコしたツラが見られないと言われるけど、ニコニコすると『まじめじゃない』とかありとあらゆるイチャモンがつくのでしょうがない。で、ニコニコ動画を始めました」とアキバ系ネタを連発した。
 約25分間熱弁を振るう中、関心の的である解散総選挙の話は一切なかった。「マスコミが書く以上に日本は意外と元気。意外と世界の評価は高い」と繰り返し、最低賃金引き上げや雇用問題を含めた景気対策に取り組むと訴えた。
 11月18日公示〜30日投開票が有力とみられていたが、日程的にみて今週中にも決断しないと間に合わない。選挙演説どころか、民主党批判も小沢代表批判もなし。登場すらさせなかった。総選挙先送りを見据えた演説内容といえる。
 首相は続けて駅前ビルで開催中の「秋葉原エンタまつり」に参加。愛読書「ゴルゴ13」の漫画家さいとう・たかを氏、弘兼憲史氏とトークイベントを行い、さながらアキバジャックの様相だった。

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