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巨人軍は紳士であることを忘れたのか?

 「巨人軍は常に紳士たれ」をモットーにしているのはプロ野球ファンに広く知られるとろこだが、2011年シーズンにおいては、紳士に程遠い行為が多くみられる。

 4月20日の対阪神戦では、フライを落球した判定を巡って脇谷が「テレビの映りが悪いんじゃないですか」と発言したことで大きな騒動になったのは記憶に新しいところだ。

 6月7日に完封負けを喫した対日ハム戦では阿部がバットをグラウンドに叩きつけ、6月15日の対ロッテ戦での逆転負けを受けて、会見の中で原監督は怒りのあまり帽子を叩きつけた。
 6月17日には、「やられたらやり返す」とルーキーの澤村が発言したりと枚挙に暇がない。

 しかし、6月18日に内海が対西武戦で1失点に抑えるエースらしいピッチングで連敗を止めてからチームの雰囲気が大きく変わった。(巨人2-1西武)

 昨シーズンまで「偽侍」と揶揄されていたのが嘘のような変身ぶりで、ハーラー単独トップの9勝目を挙げた。今季は一皮向けたピッチングだけではなく、謙虚な発言の中にも自信と風格が出てきた。まさに紳士のあるべき姿だ。

 翌19日には、挑発的な発言がアンチ巨人の反感を買っていたルーキー、澤村が対西武戦で7回を無失点に抑えて3勝目をあげた。(巨人10-1西武)

 「やられたらやり返す」と発言していたことを見事に実行した形だが、エース内海の発言を見習うようにといった声も出ている。

 巨人は交流戦最後の2試合を勝利で終えたが、首位ヤクルトとは6.5ゲームも離されているため、苦しい戦いが予想される。

 今後、連敗するようなことがあっても「巨人軍は常に紳士たれ」という伝統を忘れてはならない。(蟹山)

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