いよいよあす7日にゴングが鳴るタイトルマッチを前に、齋藤はとんでもないことをたくらんでいる。
開幕戦で健介をロープで縛り、健介の化身でもあるパワー・ウォリアーのお面をかぶせる“公開処刑”を行ったチャレンジャー齋藤。この日の会見では「プロレス界すべてのベルトを巻いた佐々木さんに挑戦できるということは、純粋に嬉しいです」「自分はタッグとシングルとることで来年の予定を立てている」などと意気込みを語った。
いつもの不気味なオーラを消し、なぜか大マジメ。しかし、会見が終わると本性をさらけ出し「きょうはまだ警戒してる。あす、家に奇襲をかけてもいいかなと思っている。出発する直前とかもありなんじゃないですかね」とほくそ笑んだ。
さらに「たとえば川畑輝鎮式のダークっつうのもあります。曲が流れて入場しないってのもありかな。リング下に潜んでいて出てくるってこともあり得ますよ。相手をイライラさせるということでね」とニヤリ。健介を闇討ち地獄に陥れ、集中力を削ぐ“頭脳戦”に持ち込むというのだ。
もちろん健介は、齋藤が裏でそんなことを企んでいるとは、知る由もない。それゆえか、「変な小細工は必要ないんじゃないかな。ありったけのオレってのを見せてやりますよ」と真っ向勝負を宣言。ついには「そうなったら(=負けたら)家に入れてもらえないかも。そのときは、吉川の河原で勝彦とテントでも張ってキャンプするよ。特訓も含めてね」と敗戦後のプランまで立ててしまった。
このままでは、齋藤の術中にはまることは確実。“ホームレス中年”にもなりかねない危険性すらある。
V2に暗雲が垂れ込めた健介。タイトルを死守し、正月を家族とともに過ごすことができるのか。