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「落書き事件」で勃発した「朴大統領即刻退陣」騒動“舞台裏”

 韓国の朴槿恵大統領が火ダルマになり始めた。今年3月に光州東区の外壁に〈朴政権は退陣せよ〉〈独裁政権は退陣せよ〉などとするスプレーによる落書きが発見されたが、これが思わぬ騒動に発展しているのだ。
 「10月15日に韓国紙が『落書き事件を捜査する警察が、自治体に数千人の生活保護受給者の個人情報を提出させていた』と報じたことが火種なのです。警察は、監視カメラに映った容疑者と見られる男が生活保護受給者証を持っていたとの目撃談があったと釈明しているが、通常、落書き程度でこんな過剰捜査はあり得ない。朴大統領の指示があったことは明白なのです」(韓国の報道関係者)

 この過剰捜査が露呈したことで、韓国ネットは大騒ぎ。〈親日派高木正雄(朴正煕元大統領の日本名)の娘がやりそうなことだ〉〈あきれて言葉も出ない〉などとする書き込みが、ゾクゾク寄せられているという。
 ただ、気になるのはなぜ、朴大統領がそこまで落書き犯の逮捕に固執するのかという点だ。実はその裏には、生活保護受給者に対する怯えが潜んでいるのだ。
 「経済が地盤沈下中の韓国では、政府の財源も火の車。朴大統領は少しでも扶養できそうな親族がいる者の生活保護をバンバン打ち切りだしており、受給者たちが反旗を翻すことを恐れていたのです。最下層階級が不満を募らせれば、ひいては国民の間に反感が蔓延する。それを強引に沈静化しようと、過剰な捜査を命じたらしいのです」(ソウル在住特派記者)

 また、前出の報道関係者はこう語る。
 「朴大統領が恐れていたのは、生活保護受給者らの不満が年金受給者に飛び火すること。というのも、朴氏は大統領選で9万4600ウォン(日本円で約9000円)だった基礎老齢年金を20万ウォン(約2万円)に値上げすることを公約に掲げていたが、財源がなく当選後は棚上げ状態。そのため、この不満が爆発すれば政権がもたないと怯えているのです」

 落書き事件には朴政権を揺るがしかねない、予想外の真相が隠されていた。

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