「巨人がレンジャーズの捕手兼一塁手のマイク・ナポリ捕手(31)獲得へ向けて、調査を進めている」
日本シリーズ優勝後の11月5日、原辰徳監督は読売新聞東京本社に渡辺恒雄会長を訪ねシーズン報告を行った。その際、来季の補強についても意見を述べ、捕手の大補強が急務だと訴えたのだが、さっそく行動に移ったのだろう。
「日本シリーズで改めて分かったのが、正捕手の阿部慎之助に次ぐ2番手捕手の重要さでした。阿部が左ひざ裏痛で欠場した第4戦、5戦は、實松一成と加藤健の非力な2人体制にせざるを得ず、最悪のケースでは捕手でプロ入りした小笠原道大の投入も検討していたほどです。4番・正捕手・主将の阿部一人がチームの屋台骨を支える構造改善を訴えたのでしょう」(巨人担当記者)
今オフのFA市場には、2人の大物捕手が名を連ねていた。海外FA資格を持つ中日の谷繁元信捕手と国内FA権を持つオリックスの日高剛捕手だ。
しかし、FA好きの巨人はなぜかどちらにも見向きもせず、結果、谷繁はFA行使せず中日残留を決め、日高は城島健司の引退で捕手不足の阪神への移籍が確実視されている。
「捕手が欲しい」はずの巨人がすんなり見送ったのは、他に意中の捕手がいるからだという。
先のロサンゼルス在住のMLB関係者が話す。
「巨人が狙っているのは、レンジャーズの正捕手兼一塁手のマイク・ナポリです。今季はダルビッシュの正妻を務めた一方でバットでも24本塁打(昨季は30本塁打)の活躍をした。しかし、終盤に左股関節痛で戦列を離れたことから、レンジャーズは既にカブスから'08年新人王のジオバニー・ソト捕手をトレードで緊急補強している。都合のいいことにナポリとレンジャーズとの契約は今季1年でオフはFA資格を得た。年俸的にもナポリは940万ドル(約7億5000万円)。あとは12月のウインターミーティングの結果次第ですが、故障の後だけにナポリにはビッグなオファーがない可能性が強く、巨人入りも十分にあるのです」
大物捕手補強で内紛の臭いがプンプンする。