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ソフトバンク、故障の西武・秋山を「交渉の余地アリ」と見ているワケ 実はあの選手を上回る“第1候補”だった?

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工藤公康監督

 侍ジャパンのピンチは、NPBの勢力分布図まで変えてしまうかもしれない。

 東京五輪の出場権も懸かっているプレミア12に先駆け、侍ジャパンはカナダ代表と強化試合を行った(10月31日)。まさかの敗退もビックリたったが、稲葉篤紀代表監督の表情が一変したのは、3回裏。相手ピッチャーの投球がリードオフマン・秋山翔吾外野手の右足爪先付近にぶつかり、そのまま病院に直行した。

 「骨折した可能性が高い」(同時点/スポーツ紙記者)

 侍ジャパンの戦力ダウンは必至だが、秋山は海外フリーエージェント権(以下=FA)を行使している。この故障は今後のメジャーリーグ各球団との交渉にも影響をもたらしそうだ。

 「今回、秋山は代表入りを志願したと聞いています。メジャースカウトにアピールするためです」(前出・同)

 秋山は「年間200本安打」も達成した好打者。しかし、メジャーリーグは年齢に関する評価も厳しい。30歳を過ぎての挑戦となるだけに、「複数年契約は交わせないのでは?」とも囁かれていた。プレミア12でそんなマイナス評価を一蹴しようとしたのだが、怪我の具合がひどければ、今オフの挑戦そのものをあきらめなければならない。

 こんな情報も交錯している。

 「秋山が海外FA権を行使した直後、ソフトバンクが対象選手との交渉に関するルールを確認していました」(球界関係者)

 ソフトバンクが補強しようとしている外野手は、東京ヤクルトからFA宣言したバレンティンだったはず。内野手では同じく千葉ロッテから権利行使した鈴木大地と言われてきたが、それだけではないようだ。

 「バレンティンは守備がヘタ。秋山は走攻守3拍子が揃った選手なので、秋山が獲れなかった場合、バレンティンに行くという作戦だったようです」(前出・同)

 言い方を変えれば、ソフトバンクは「秋山のメジャー球団との交渉が巧く行かない」とも読んでいたわけだ。今回の故障で、米球界挑戦は「いったん、棚上げ」との見方もされている。もっとも、「棚上げ」というのは秋山サイドの考え方で、来年に先送りとなれば、年齢的評価はもっと落ちる。ソフトバンクは「交渉の余地アリ」とする理由は、ここにある。

 「故障で評価がもっと低くなってもかまわないと割り切って、米球界に挑戦するか、国内で新天地を求めるかの二択となりました。秋山は西武球団から提示された『4年20億円』を蹴っています。周囲の目もありますし、西武帰還は考えにくい」(スポーツ紙記者)

 メジャースカウトが秋山の前に現れても、「ソフトバンクの話も聞く」との見方が強まっている。

 それにしても、西武はこんなにもFA退団者が多いのか? 査定評価が低すぎるとする意見もあるが、球団の気風にあるのではないだろうか。選手たちはお互いにプレーで悪いところがあれば、指摘し合っている。他の球団では、自分の出番が減るので、同じポジションを争うライバルに塩を送るようなことはしない。こういう自由な雰囲気が「もっと高いステージで自分を試してみたい」と思わせているのかもしれない。

 ソフトバンクに安打製造機・秋山が移籍するようなことになれば、来季はブッチ切りの優勝となりそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

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