「3カ所から、ありました。わたしをクビにした自民党と2つの野党。野党は小さいところですけど」
野党の党名は明かさず、出馬には言葉を濁したが、新党結成も匂わせた。その党名の仮称は田母神新党。「新党を作ってほしいという手紙やメールが、山のように届いている」と明かして、いかに支持者が多いか自慢するほど。全国紙の政治部記者が言う。
「最近、これほどはっきり物を言う人物がいないだけに、そちらサイドの人が待ってましたとばかり、拍手喝さいしたのでしょう。出馬を打診した政党は衆院選がいつあってもおかしくないから、その人気を利用しようとしている。ま、ツバはつけておいて損はないぐらいの程度でしょう」
しかし、当人は「リーダーになれないと、政治家として力を発揮できるかどうか」と言っていることから推測できるように、出馬は五分五分。というより、話題になることで本が売れると計算しているふしがある。
テレビ局関係者がこう証言する。
「やしきたかじんの番組では『わたしに言論の自由がないのはおかしい』といった趣旨の話をし、『太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。』(日本テレビ系)のスペシャル番組では、『危険人物の田母神です』と言ってのけているように、何を言えば受けるか、どんなリアクションがあるか分かってる。衆院選出馬を否定しなかったのも、マスコミが追っかけるからです」
テレビでは、1月末に「クイズミリオネア」(フジテレビ系)にビートたけしの応援団の一員として、たけし軍団と行動を共にしている。そのため、冗談交じりにたけし軍団入りがささやかれたこともあった。
ちなみに、「田母神塾」では、麻生首相の明るい人柄を評価。そのいっぽうで、当時航空幕僚長だった田母神氏の発言を「極めて不適切」と非難したことに、「麻生首相こそ、極めて不適切」とばっさり。軍事ヲタクで元防衛省トップだった石破農水大臣を「彼のような人間のことを、自衛隊員は今後は絶対に信用しないことでしょう」と断じている。元気この上ないのだが…。
「すべては計算済み。商売人ということですよ」(前出・テレビ局関係者)
防衛省の商売人といえば守屋武昌元事務次官が思い出されるが、あの男のようには後ろ指を差されない。ま、お好きにどうぞということで…。