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フローラS 混戦オークスにニューヒロイン誕生 内田博

 オークスTR「第43回フローラS」(JpnII 東京芝2000m 27日)は、1番人気に支持されたレッドアゲートが後続に1馬身4分の1差をつけて快勝した。勝ち時計は2分0秒5(良)。2着に6番人気のカレイジャスミン、3着には8番人気のキュートエンブレムが入り、それぞれオークスの出走権を獲得。注目を集めていた白毛のユキチャンは7着に終わった。

 レッドアゲートが勝つべくして勝ったレースだった。道中は前半1000mの通過が61秒1とかなり落ち着いた流れになった。開幕週で前が止まらないことを考えれば、これまでの後方待機策ではまず届かない。しかし、「馬場は昨日の雨の影響もなく、いい状態だったので、中団より前につけたかった。返し馬の感じが良く、いいキャンターを踏んでいたので、これなら好スタートが切れると思った」というジョッキーの思惑通りにことは運んだ。
 「3〜4角でもスルスル上がっていけたし、あとはどれくらい伸びてくれるか、だけだった。いつもなら逃げ切られるパターンだったけど、あそこ(坂上)からよく伸びてくれた。勝つときはすべてがうまくいきますね」。JRA移籍後、初めての重賞勝ちに最高の笑顔を見せた内田騎手。オークスへ向けても「いい脚が長く使えるし、根性、闘争心もあるから馬込みに入れても出てこれる」と手応えをつかんでいた。
 一方、桜花賞3着のソーマジックとともに、樫へ愛馬を送り出すこととなった田村師は「前走でくやしい思いをしたし、桜花賞をスキップしてオークス一本を目指していたから、負けられないと思っていた」とまずはホッとした様子。
 「前々走の東京二四で牡馬相手にいい競馬をした時点で、ハッキリと(オークスを)意識した。小柄な牝馬だが、暖かくなってからカイバをモリモリ食べているし、古馬の男馬と同じ調教メニューをこなしている。いまは体調がすごくいい。追われる立場になるが、うれしいね」と本番へ期待に胸を膨らませていた。
 強い馬が勝つ。―当たり前のことが当たり前に終わらない、混迷を極めている今年のクラシック戦線に、ようやく出口が見えてきた。

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