29日の平成最後の公式戦では、オリックスの名将、故・仰木彬元監督の背番号72を監督、コーチ、選手全員が試合で着用し、「仰木マジック」にあやかって、「平成最後のマジック」を起こすべく、ブルーウェーブのユニフォームに袖を通す。
先週は先発陣が突然崩れたり、中継ぎ陣が複数得点を奪われる場面が目立った。ファームでは出遅れていた田嶋大樹や、黒木優太も実戦で投げ始めており、彼らの仕上がりを見ながら入れ替えを行うことも十分に考えられる。
また、21日の試合で、わずか1回1/3で危険球退場をした松葉貴大は、ソフトバンク戦では中継ぎとして待機することが有力だ。ゴールデンウィークがある関係で、連休以降はしばらく変則日程となっているだけに、連休を乗り切ると先発は5枚いれば大丈夫な状況になる。今回の松葉の退場により、ローテーションの順番が入れ替わる可能性はあるだろう。
野手の方では、ロメロの離脱が痛い。本調子になってきた矢先、右内腹斜筋損傷の診断を受けてしまった。ルーキーの頓宮裕真、“ラオウ”杉本裕太郎は一発があるものの、打ち続けることが難しいのが厳しいところ。福田周平の打率が落ちてきているのも気がかりだ。
後藤駿太や大城滉二が好調なのは好材料で、ホームラン数もリーグ3位の20本。盗塁数23はリーグトップである。借金を返す試合を連続で落としたのはいただけないが、まだ借金3。6連戦だと3勝3分け以上の成績で返せる計算になるが、平成のうちには返済したい。やはり大型連勝が欲しいところだ。
“エース候補”山岡泰輔に負けがついていないのは今週も継続したい。先週の山岡は打たれはしたが、しっかりと投げ切ることで2勝目を勝ち取っている。負けない男なのだ。
“神童”山本由伸も「次頑張ります」と気持ちを切り替えているだけに、投打がかみ合うことで、平成のうちに借金返済を実現させてもらいたい。それこそ「平成最後のマジック」である。
▼オリックス・バファローズ戦績(4月16日〜21日)
4月16日 対日本ハム 京セラドーム大阪
○アルバース 9-0 上原健太●
4月17日 対日本ハム 京セラドーム大阪
○榊原翼 6-4 ロドリゲス●
4月18日 対日本ハム ほっともっとフィールド神戸
●山本由伸 3-7 金子弌大○
4月19日 対楽天 楽天生命パーク宮城
○山岡泰輔 5-4 青山浩二●(先発は安樂智大)
4月20日 対楽天 楽天生命パーク宮城
●東明大貴 3-5 美馬学○
4月21日 対楽天 楽天生命パーク宮城
●松葉貴大 3-7 釜田佳直○
※21日現在、20試合7勝10敗3分け。パ・リーグ首位と4.5ゲーム差の最下位。
文 / どら増田
写真 / 垪和さえ