涌井秀章投手(ロッテから楽天へ)の金銭トレードには今朝の一報から驚きの声があった。涌井は2013年オフに埼玉西武ライオンズからFAでロッテに移籍。今シーズンは3勝7敗と振るわなかったが、ここまでチームを引っ張ってきた。
涌井は「新たな場所に身を置きますが、今まで通り勝つための努力と準備は変わらない。来シーズンに向けてこのオフシーズンをしっかりと過ごしていきたいと思っています。チームは変わりますが、ロッテファンの皆様にはどんな時も応援をしていただき選手として本当に心強かったですし、その声援はボクの宝物で感謝の気持ちしかありません。6年間、本当にありがとうございました」とロッテファンにあいさつした。楽天は背番号「16」を用意していることを明らかにしている。
また今シーズンのFA戦線ではロッテから鈴木大地内野手が、楽天から美馬学投手がそれぞれ移籍した。この人的補償として、楽天には酒居知史投手が、ロッテには小野郁投手がそれぞれ移籍することとなった。
酒居は「昨日、球団から連絡を受けてビックリしました。ただ、こういう世界なので今は切り替えて自分の野球をするだけだと思っています。ドラフトで指名をしていただき、ここまで育ててくれた千葉ロッテマリーンズには感謝の気持ちでいっぱいです。満足いく結果を残すことはできませんでしたけど、マウンドに立つ自分を常に声援で後押しをしていただけたのはありがたかったですし、支えになりました。今後、ZOZOマリンスタジアムで投げる際に応援をしてもらうというのはさすがに厳しいと思いますが、少しだけでも気にかけていただけるとうれしいです。仙台で頑張ってきます!」とコメント。
小野も「この5年間、一軍で結果も残していないのに獲得していただき、期待していただいていると思うので、1年目と同じ気持ちでやっていきたいと思います。常に温かい声援を送ってくれたファンのみなさん、そして、いつも支えてくださった、監督・コーチ、裏方さん、選手の皆さんには本当に感謝しかありません。イーグルスにいるうちに1勝したかったですけど、その夢も叶わなかったので、千葉ロッテに行って初勝利を挙げて、しっかりやっているところをみなさんにお見せしたいです」とそれぞれ新天地での活躍を誓った。
さらに、ロッテは今シーズンまで楽天でセットアッパーとして活躍していたフランク・ハーマン投手の獲得も発表。これはセットアッパーに悩んでいた井口資仁監督にとって大きな補強になったと言えるだろう。
ハーマンは「私は千葉ロッテマリーンズという新たなチームの一員となれることを、とてもうれしく感じています。千葉ロッテマリーンズというチームは日本球界でプレーをさせていただいている3年前から何度となく対戦相手として相まみえ、強い敬意を払ってきました。仙台で過ごさせていただいた素晴らしい時間と出会いには、とても感謝しています。移籍が決まった今は新天地で新しいチャレンジをするために万全の準備をしています。2020年、私が千葉ロッテマリーンズの日本一に貢献できることを非常に楽しみにしております」と心強いコメントを残した。
FAがキッカケとなり実現したロッテと楽天による“大型移籍”は、パ・リーグの活性化にもつながるはず。来シーズンがいっそう楽しみになってきた。
(どら増田 / 写真・垪和さえ)