昨年大みそかの桜庭和志戦でスキンクリームを使い、マット界では前代未聞の“ヌルヌル騒動”を引き起こした秋山。事件後はネット掲示板で「ヌル山」「反則の柔道王」などと非情なバッシングにさらされたが、決して反骨魂の炎は消えることはなかった。
約10カ月におよぶ謹慎期間。復帰戦では失った空白を埋めるかのごとく285秒の激闘を繰り広げ、目が覚めるようなアッパーカットでKO勝ち。完全に“ヌルヌルショック”をぬぐい去った。
その奮闘ぶりに谷川貞治イベントプロデューサー(EP)も「正直、オイル事件の後は彼に冷たくしてきたけど、きょうはMVP。文句なしでダイナマイト内定ですね」と脱帽しきり。すぐさま大みそか「Dynamite!!」への出場第1号に認定した。
大みそかに日本でのみそぎを行うことになった秋山には早くも対戦相手の名前が挙がった。谷川EPが大会終了後、「まだオファーとか何もしてませんけど、ぜひとも吉田(秀彦)選手に出てほしいですね。僕の個人的な意見ですが、秋山対吉田ってカードを見てみたいッスね」と言及。秋山VS吉田の柔道家ドリーム対決をぶち上げた。
しかし、夢プランはそればかりではなかった。実は大みそかには水面下で「2大みそぎ」敢行のサプライズ計画があるのだ。谷川EPが本紙に重い口を開く。「実はあまり言いたくないのですが、大みそかにはあのボブ・サップ選手もオファーしているんですよ…」
なんと、6月のK-1オランダ大会で無気力試合を行ったとされるサップに参戦交渉中で、秋山の日本復帰戦と同じ大会でみそぎマッチをさせようというのだ。
「いまや秋山選手の相手が同じ階級にいないのは確か。まあ、秋山選手とサップが対戦するというのは体重差もありますので考えにくいですが、大みそかはお祭り的な部分もありますし、候補の一人にするのは面白いかも」(谷川EP)
“ヌルヌル騒動”から完全復活した秋山を中心に、いよいよ動き出した大みそか決戦。吉田との柔道夢対決はあるのか、はたまたサップとの究極みそぎ決戦が実現してしまうのか。いずれにせよ2大みそぎの「みそぎマイト」がこの先どんな展開をみせるのか、目が離せなくなってきた。