南関東クラシック3冠の1冠目「第53回羽田盃」は23日、大井競馬場で行われ、直線早めに抜け出した的場文騎手騎乗の11番人気ニックバニヤン(牡3歳、大井・佐々洋厩舎)が、ディラクエの追撃を3/4馬身振り切って優勝。単勝1万980円の大波乱を演出した。
「ディラクエに勝つには前で待つしかないと思っていた」的場文の腹はレース前に決まっていた。羽田盃までこの日、3勝の勢いをそのままにゴール板を駆け抜けた。「砂を被らなければ力は出せる。一発狙っていた」と愛馬を信じた佐々洋師はうれしい重賞初制覇がクラシックVとなった。
次走の「東京ダービー」(SI 大井2000m 6月4日)では、過去26回の挑戦で2着8回の的場文が悲願を達成し、“大井の七不思議”のひとつが終えんを迎えるのか。大井リーディングを独走する名手が新たな見どころをつくった。