距離の2200mについて上原調教師は、次のように話す。「以前はノドの心配があったのでマイル前後を使っていたが、手術が成功した今は距離の心配はなくなった。安田記念はスタートしてから押して行くぐらいだったし、いい意味でズブさも出てきた。守備範囲と思っている」
ちなみに、ノドの手術をしてからここまで6勝(うちGI3勝)と完全に本格化。また、2000mの皐月賞、天皇賞・秋を勝っていることからも距離のメドは立っている。「昨年(4着)はディープインパクトという傑出した馬がいたけど、今年は混戦」と腕を撫す上原師。メイショウサムソンも、ウオッカも恐るに足らずだ。
「昨年は距離に一抹の不安があったし、アンカツ(安藤勝)さんも騎乗停止で乗れなかった。四位(騎手)はテン乗りだったが、それでもあれだけの競馬をしてくれた」と評価している。
ステップは昨年と同じ中2週での挑戦だが、心技体とも完成の域に達し、今が円熟期。「今年はまだ2戦しかしていないから、馬が痛んでいない」と強調する。上原師のもうひとつの物差しは有馬記念。秋4戦目でディープインパクトの3着と好走したことが、自信になっている。
「普通に走ってくれば自ずと結果はついてくるはず」と師。5つ目のビッグタイトル奪取も夢ではない。
【最終追いVTR】5F標から単走でスタート。直線は前にいたコスモシウテクトリ(3歳未勝利)と偶然併せ馬の形になったが、それをよけるように内に入るとエンジンが点火。グイッとひと伸びし、1馬身突き放したところがゴール板だった。中2週も依然、デキは高いレベルで安定している。