黎明期に、その歴史を変えるかもしれないと期待されたのは、郷ひろみ。川崎麻世も、そのあとに続く。ともに10代で辞めているが、郷はのちにバーニングプロダクションの寵愛を受けて、大成。妻のカイヤがフィーチャーされがちな川崎は、舞台役者として活躍中だ。
郷とそろう大魚だったのは、反町隆史。本名の野口隆史として、光GENJI(解散)のバックダンサー・平家派として、TOKIOの城島茂、国分太一、V6の長野博、坂本昌行、井ノ原快彦らと活動。売りだされる前に辞めて、研音に移籍した。すると、トレンディ俳優として一大ブームを巻き起こし、女優の松嶋菜々子と結婚。2児の父に収まっている。
同じく俳優転向組は、小橋賢児。高校生のときにジャニー喜多川社長からスカウトされ、研修生として、ダンスレッスンを積んだ。ところが、1年もしないうちに退所。反町と同じ研音に映った(現在は個人事務所)。
彼らほどのネームバリューはないが、若手俳優集団・D-BOYSのオーディションで、初代グランプリに輝いた中村優一も、ワタナベエンターテインメントに入る前はジャニーズ。すでに芸能界を引退しているが、D-BOYS人気をけん引した功労者だ。
意外なところでは、お笑い芸人の桜塚やっくんも、本名の斎藤恭央として、明日のジャニタレを夢見ていた。しかし、芽が出る前にギブアップ。小劇団に籍を置いたあと、女装芸人としてブレイクした。
ほかにも、紅白出場経験もある男女7人のグループ・AAAのメンバー・日高光啓や、4人組ダンスユニット・Leadのリーダー・中土居宏宜らも、元ジャニ。不朽の名作『キャンディキャンディ』の原作者・いがたしゆみこの長男・五十嵐慶一も、一瞬だけ籍を置いた。五十嵐は現在、女装漫画家として活動中。やっくんしかり、女装に流れるのは、たんなる偶然か…。
次週では、歌手デビュー後に脱退した面々を取りあげよう。