音無調教師「毎日王冠も最高のデキだと思っていましたが、天皇賞はそれを上回るデキの良さでした。オーナーはじめ、みんなこの馬にはGIを勝たせてやりたいと強い思いを抱いていた。大願成就、目的を果たせて、ホッとしています」
−−激闘だった天皇賞後は。
音無師「さすがに体重が減ったかなという気もしたんですが、1週間から10日ほどで元の体重に戻りました。今回も大体、前回と同じ体で出走できると思いますよ。中2週でもあり、体調の変化はそれほどないと思う。ただここ2、3日急に寒くなった分、若干冬毛が伸びてきた。見栄えは少し悪いかもしれません」
−−18日、坂路の最終追い切りは圧巻の好時計(800メートル51秒8)でした。
音無師「今回は長距離輸送もないし、最後の1Fをしっかり追うよう指示しましたが、馬場の悪いなか、この時計。逆に時計が良すぎて心配になるぐらい。もちろん動きも良かったし、間違いなく調子はいい。天皇賞の100点のデキをそのままキープしています」
−−では、心配は何もなさそう。
音無師「夏場に弱く、冬場もあまり良くない馬。中間の過ごし方がすごく難しいんだけど、今年は本当にうまく夏を乗り切れた。千六になると、枠順や位置取り、速いペースに対応できるかと、心配もあるにはあるけど、実際、関屋記念やマイラーズCを勝っていますから」
−−最後に抱負を。
音無師「これが最後だし、抜かりなくきっちり仕上げました。1週前に引退を発表したのも、ファンのみなさんにしっかり見てもらいたかったから。表彰式の口取りが引退式になれば最高ですね」