search
とじる
トップ > 社会 > misonoが「メニエール病」で休業 なりやすい“性格”、見た目ではわからない症状は

misonoが「メニエール病」で休業 なりやすい“性格”、見た目ではわからない症状は

pic pic

misono

 タレントで歌手のmisonoが1日、「misono ch」の公式Twitterで、「misonoが体調不良のためYouTubeのほうも休止させていただきます」と告知。体調不良の原因となったのはメニエール病だ。7日に放送された『ノンストップ』(フジテレビ系)にVTR出演し、「耳がすごく痛いのと、起きたらめまいがあるから、めまいが収まるまで、待たないといけない。舞台袖とかでも震えが止まらない」「手が震えるから口も震えるし」と話し、仕事のみならず日常生活に影響をきたしていることを明かした。

 休業も余儀なくされる「メニエール病」とは、どんな病気なのだろうか。

 メニエール病については、これまで40年以上研究がなされており、内耳のリンパ液が過剰になり、むくんでいる内リンパ水腫という病態があることはわかっている。しかし、真の原因についてはわかっていない。有病率は男性にくらべ女性でやや多く、男女共30〜40代の就労世代で多いと言われる。

 めまいを主訴に外来を受診する人は多いが、その中でもめまい症状を繰り返すことがメニエール病の特徴だ。典型的な症状としては、目の前がぐるぐる回るような回転性めまい、耳鳴りや難聴が挙げられ、耳鳴りや難聴はめまいが治ることで改善されるが、不定期に症状が繰り返されることにより、めまいがなくても少しずつ難聴や耳鳴りが悪化していくとされる。一度、めまい症状が起きると数分〜数時間続くこともあり、めまいでベッドから起き上がれない、嘔吐を伴うなど、日常生活が送れないほどの症状を訴えることもよくある。

 原因はわからないものの、適切な治療によりめまいのコントロールが比較的できるようになってきている。薬や手術などの治療法であったり、適度な水分摂取や禁煙、カフェインや塩分を控えることなどでめまいが起きにくくなる。ウォーキングなどの適度な有酸素運動も血流を促し、内耳に好影響を与えるため心がけたい。

 また、メニエール病はストレス病と言われる側面もあり、過剰なストレスであったり、睡眠不足などは発作の誘引になると言われる。普段からリラックスする方法を身につけ、十分な睡眠、バランスのよい食事など生活習慣に気をつけることが発作のコントロールにつながる。

 几帳面な性格であったり、ストレスに敏感な人がなりやすいとも言われる。真面目でなんでも抱えこんでしまうようなタイプの人は、少しくらいさぼる術を身につける方がいいかもしれない。

 メニエール病は命に関わる病気とは言えないが、めまいの症状は休業や転職を余儀なくされることなど、就業社会生活へ影響が多い病気でもある。また、晩年には難聴が問題になることも多い。見た目に症状の程度はわからないものの、本人にとってはつらいという周囲との温度差が起きやすい。周囲の人もメニエール病への知識を深めることが社会的に必要と感じている。

 20分から24時間続くめまいが2回以上あり、難聴や耳鳴りなどの症状が連動してある場合にメニエール病と診断される。めまいは30分から6時間程度で治ることが多いようだが、繰り返す頻度については不定期なのもメニエール病の特徴だ。難聴、耳鳴りや耳閉感を伴うめまいがあった場合には、早めに耳鼻科を受診するように。メニエール病と診断されたら、発作と上手に付き合っていく方法を身につけることが難聴を防ぐことにもなる。

また、めまいのほかに、手足のしびれやろれつが回らない、頭痛などの症状がある場合には、脳出血など別の疾患が疑われるため、速やかに医療機関を受診することをお勧めする。

参考: バラニー学会 メニエール病診断ガイドライン
http://www.jvr-web.org//Barany-feedback.html

記事内の引用
misono chの公式twitterより
https://twitter.com/misonoch

文責: 医師 木村 ゆさみ

関連記事


社会→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

社会→

もっと見る→

注目タグ