マヤ文明の歴史においては、人類は今までに四つの太陽時代を体験しているとされており、現在は「第五の太陽の時代」であるという。第五の太陽の時代とは、マヤ暦において歴史上最後の時代であるといわれ、この時代が終わるときこそ人類の歴史が終わるときであると伝えられている。人類滅亡の日は定められており、マヤの大周期によると5125年といわれており、現在使われている太陽暦に換算すると2012年12月22日。この日にマヤの暦が終わっている。これが2012年問題の根拠となっている。
また、2009年には計ったかのようなタイミングで、皆既日食が起こった。皆既日食は古来より凶事の前兆であると伝えられてきたが、現実の世界でも皆既日食の起こる年には災いが各地で起こっている。1936年に北海道で皆既日食が観測された際には2・26事件が発生。1963年にはアメリカでケネディ大統領が暗殺された。2001年には北アメリカ南部で金環日食が観測されたのと同時期に9・11テロが勃発。2008年にロシアとモンゴルで皆既日食が観測されたときは、ロシアのプーチン政権が幕を下ろしている。
このように不幸の前兆と思われる事象が重なっているなか、2012年に起こると言われている人類滅亡は太陽によってもたらされるのではないかといわれている。その説によれば、太陽フレアによって地球に破壊的な影響が与えられるのではないかとのことである。これはオカルト的な仮説ではなく、NASAの管理下にあるチームによって発表された論文にある説だ。この説を要約すると、平常時には太陽フレアの影響を防ぐ役割を果たしている磁気シールドに大きな穴が開き、その穴から太陽フレアが地上に降り注ぐのではないかというものである。太陽フレアから放出される多大なエネルギーは世界中の高圧変圧器を破壊し、ライフラインの一つである電力網を完全に停止させるといわれている。その影響により、あらゆる通信網が混乱に追い込まれ、飛行機などは管制塔から指示を受け取れなくなる。他にもシステムで運行管理していた地下鉄や鉄道などが各地で暴走。コントロール不可能になった気象衛星や軍事衛星は地球に落下する可能性もある。さらに、最も恐ろしいのはこのパニックに乗じたテロ組織の行動や、混乱した軍事国家による核攻撃である。
2012年に起こるのは完全な人類滅亡ではなく、SF作品などによく描かれている近未来の始まりなのかもしれない。