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ノア 三沢さんの遺志継ぐ新人事発表

 プロレスリング・ノアは6日、都内の同事務所で臨時株主総会と取締役会を開き、新役員人事を決定した。6月13日に急死した社長、三沢光晴さんの後任には田上明取締役が就任。さらに取締役副社長に丸藤正道、取締役選手会長として森嶋猛が選出されるなど、第2次方舟(はこぶね)政権の改革は若い力に委ねられた。

 新たな航海が幕を開ける。三沢さんが6・13広島大会の試合中にバックドロップを受けて心肺停止状態に陥り、死亡した。社長が急逝したことで“舵取り役”が不在となり、後任人事に注目が集まっていたが、白紙の状態だった。
 4日のお別れ会、5日の選手会興行を終えたこの日、臨時株主総会及び取締役会を開催。その後、緊急会見を行い、新役員人事を発表した。
 代表取締役社長には、百田光雄副社長の昇格や外部からの招へいなど、様々な可能性が考えられたが、三沢さんの株式を所有する筆頭株主の真由美夫人の意向が尊重され、田上が任命された。
 数日前に真由美夫人から電話で打診を受けたという田上は「オレではやっていけない」と、一度は辞退したものの「三沢社長も最初はそうだった」と説得され承諾。「これから三沢カラーを出しつつ、新しいこの役員で若い意見もいろいろと取り入れて新生ノアで頑張っていきたい」と所信表明した。

 三沢さんが亡くなってから24日、ついに誕生した方舟新政権。この新体制でカギを握るのが、役員に初選出となった丸藤だ。
 田上によれば、真由美夫人から「選手がバラバラにならないように」「丸藤を育ててくれと。三沢前社長が常日頃、奥さんに言ってたんじゃないでしょうか」と、依頼を受けたという。
 取締役副社長に抜てきされた丸藤は「会社の中で自分よりキャリアも年齢も上の人がいる中で指名された意味を受け止めて、若い人間とのパイプ役になりたいと思います。会社の中がひとつにならないと、何をやってもうまくいかないんで」と“一枚岩”になることを誓った。
 さらに選手会長として入閣した森嶋も「選手会としてみんなでまとまって(会社を)良くしていく。選手一丸となってやっていきたい」と同調した。
 なお、これまで取締役を務めていた、百田光雄、永源遙、仲田龍、小川良成の各氏は相談役としてバックアップ体制をとり、磐石の体制を敷くことになる。
 ついに船出したノアの新体制。若い力との融合がどのような相乗効果を生み出すのか。

 ○…小橋建太取締役副社長のコメント
 「とにかく今は、リングで思いっきり暴れることが仕事だと思っています。ノアという会社がよりよくなっていくよう頑張っていきたいと思います。副社長になるとか、社長とかに関わらず頑張っていくつもりでした。リング上を見てもらえれば分かると思います」

 ○…早川久夫常務取締役のコメント
 「プロレスリング・ノアの役員として、私もノアの方舟に一緒に入って、まず先週土曜日のお別れ会に来ていただいたファンに『ノアは元気だぞ』と思ってもらえるように私なりに一緒に参加していきたい」

 ○…三井政司取締役営業部長のコメント
 「今まで以上にひとりでも多くのファンに見に来ていただけるよう、縁の下の力持ちとして頑張っていきますのでよろしくお願いします」

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