「うまく番手の競馬ができれば強さを発揮できるんだ」と田島調教師は振り返ったが、4、5番手からのレースを強いられた前々走の栗東Sでも3着に粘っており、脚質にも幅が出てきた。
この中間はこのレースを目標に入念な乗り込みを消化。蒸し暑い日が続くが、そこは夏場に強い牝馬だ。まったくヘコたれていない。
「最近は精神面でもどっしりして、無駄なエネルギーを使わなくなった。大人になったね。放牧明けはカイバを食べないところがあるんだけど、今は平均してしっかり食べてくれる。ピークといえる仕上がりじゃないかな」と師はうなずいた。
これまで1200メートルでしか良績がなかったが、前走で1Fの距離のカベを克服。今回にメドを立てた。「むしろ今なら千四の方がレースしやすいね。目下の充実ぶりなら重賞でも」と力が入っていた。
【最終追いVTR】和田騎手がまたがり、坂路で800メートル53秒2→37秒9→12秒4(強め)マークした。馬場は雨でかなり渋化していたが、軽くハミをかけられた程度でこのタイムは秀逸。走りにもメリハリがあり、デキは高いレベルで安定している。