夏の甲子園では、駒大苫小牧が準優勝。その雪辱も含め、北海道日本ハムファイターズが、とうとうやってくれた。
26日の北海道は、ファイターズの話題で持ち切りだったし、これほど感動した日本一も、久しぶりだった。
「ファイターズが日本一を決めて、その勢いに乗って、バルクも結果を出したい」
五十嵐冬樹騎手は、追い切りを終えてから、この言葉を繰り返してきた。
26日の最終追い切りは、抜群のラップを刻み、最後の1Fを13秒0でまとめた。門別競馬場の本馬場(ダート)は、馬場改修を終えたばかりで今月に入って使用できるようになった。その分、砂も深く、時計の掛かる馬場になっている。ダートが苦手なバルクとしては、4F53秒6→3F39秒9は、むしろ優秀な時計といえるだろう。
普段から攻め馬に騎乗している田部和師も、「乗っていて、背中の感触が良く、フットワークが抜群。間違いなくこの秋で一番のデキ」と手応えをつかんでいる。
そして、口数の少ない鹿島厩務員にしても、「前走とは比較にならないほど良い状態」と自信を持って、バルクとともに、26日の午前10時30分に、門別競馬場を出発して行った。
「北海道の皆さんは、世界でイチバンでーす!」
日本ハム・ヒルマン監督の言葉に、道民はわきにわいた。幾度となく、GI挑戦で涙を呑んできたバルクと五十嵐冬。今年、シンガポールで国際GIを制覇し、そのウッ憤は一度は晴らされた。一方で国内GIを獲らせたいという思いは、さらに強まったに違いない。プロ野球の次は北の大地の顔でもある競馬で!道民の声援がバルクと五十嵐冬を後押しする。