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「アニメ」と「音楽」のコラボライブ “MUSIC THEATER 2017”レポート

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春奈るな

 “MUSIC THEATER 2017”は、「アニメ」と「音楽」とのコラボレーションを展開してきたソニーミュージックグループがおくる音楽イベントで、5月27日(土)・28日(日)にさいたまスーパーアリーナで開催され、2日間で24,000人を動員した。

 本イベントは演奏楽曲すべてがアニメの主題歌や挿入歌で構成され、それぞれの曲のバック映像には該当作品の映像が上映され、それに合わせ歌われるという、“アーティストのライブパフォーマンスとアニメ映像のコラボレーションで繰り広げるスペシャルステージ”となっていた。

 ライブは両日とも、LiSAの「Rising Hope」からスタート。1曲目にして場内の空気を一気に最高潮まで引き上げる、最高の滑り出しだ。

 加えて、2番手としてステージに登場したアーティストに、観客はさらに驚かされる。なぜならそこに、雨宮天の姿があったからだ。ソロとしての出演はアナウンスされていなかった彼女だが、デビュー曲「Skyreach」を凛々しくも鋭く歌いきっていく。そして終盤にはもちろんTrySaliとしても登場。最新シングル「adrenaline!!!」などの楽曲を通じ、ソロとユニットそれぞれでの魅力を届けてくれた。

 その後もシームレスに、様々なアーティストが次々登場。GARNiDELiAやELISAといったアーティストから、声優である高垣彩陽や戸松遥、さらには劇伴を中心に活躍する作曲家・澤野弘之によるSawanoHiroyuki[nZk]に、さユりや三月のパンタシアといった新進気鋭のアーティストと、バラエティに富んだ顔ぶれが観客をまったく飽きさせない。そして前半戦のトリを飾ったのは、FLOW。「DAYS」や「GO!!!」などのアニメ音楽ファンなら誰もが口ずさめるアンセムを次々と投下し、さらなる盛り上がりを作っていった。

 後半戦は、シドのステージから幕を開けると、続けて綾野ましろ、Aimer、CHiCO with HoneyWorksといった近年活躍のめざましいアーティストもキラーチューンを連発。場内はさらにヒートアップしていく。

 そしてここで2組目のサプライズ。EGOISTが、映像にてさいたまスーパーアリーナに降臨したのだ。思わぬ展開に、観客からは喜びの歓声が上がっていた。

 そして春奈るなが時に切なく、時に愛らしく歌声を響かせ、前述したTrySailのステージを経て、夢のコラボレーションがついに具現化する。それは、ClariS×GARNiDELiA。昨年TVアニメ『クオリディア・コード』のEDテーマでコラボした両者が、初めて実際のステージで共演。アニメ音楽ファンにとって夢のようなステージが、眼前で展開されていった。

 そのまま舞台にはClariSが残り、今度は自分たちのステージを繰り広げ、2010年代のアンセムのひとつとも呼ぶべき「コネクト」で自らの出番を締めくくる。

 そしてここからの展開に、またも会場は沸くこととなる。「overture」が流れるなかステージに現れたKalafinaが歌ったのは、「Magia」。そう、この2組は、『魔法少女まどか☆マギカ』のOP/EDテーマでしっかりステージをリレーしていったのである。イベント終盤に来てのこのアツいセットリストの構成に、客席はまたもや熱狂の渦に包まれた。ClariSからバトンを受け取ったKalafinaは、神々しさを持ち合わせたハーモニーで楽曲の世界を見事に表現。最後に「One Light」を力強く歌いきり、もう一段客席のボルテージを上げたところで3人は降壇。

 こうして出演が発表されていたアーティストは、すべて出番を終えたのだった。

 しかし、続けて会場のスクリーンには『機動戦士ガンダムSEED』の映像が流れ始める。そして、真のトリを務めるためにシークレットアーティスト、T.M.Revolutionがステージに上がり、その1st OPテーマ「INVOKE -インヴォーク-」で自らのステージを始めたのだ。『機動戦士ガンダムSEED』関連の楽曲を計3曲立て続けに披露した彼は、会場をさらなる熱狂の渦に巻き込んでいった。そして彼がこのイベントのラストナンバーに選んだのは、「HEART OF SWORD 〜夜明け前〜」。TVアニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』のEDテーマに起用されていたこの曲は彼が初めて歌ったアニメ主題歌であり、同時に未だに絶大なる支持を集めるアニメ主題歌のひとつでもある。そんなこの曲で観客は改めて沸き返り、ラストナンバーにふさわしい盛り上がりとともに“MUSIC THEATER 2017”は幕を下ろしたのだった。

 この両日、さいたまスーパーアリーナで披露された楽曲のバリエーションの豊かさ、そしてそれを観客へと届けたアーティストの多彩さは、ソニーミュージックグループがアニメと向き合い、様々な形で作品へとアプローチしてきた年輪の太さを象徴しているかのようだった。これからもその成長を見守りながら、生まれてくる音をいつまでも楽しむことができたら、それはこれ以上ない幸せなことだろう。

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