この4名は、オフィス北野の所属芸人の中でも異色の個性派そろいといえる。マキタ、鹿島、タツオの3名は「屁理屈を芸にする」コンセプトを掲げた『東京ポッド許可局』(TBSラジオ系)に出演し、FA宣言も23日深夜の放送中に行われた。
彼らはもともと浅草キッドが主宰していたライブ『浅草お兄さん会』の常連メンバーとして知られる。この会は、U字工事やハチミツ二郎、猫ひろしも常連であった。このラインナップからわかる通り“クセの多い”芸人が集まる場であったといえる。
その中でも出世頭といえるのがマキタスポーツである。水道橋博士から「才能が渋滞している」と評され、お笑いばかりでなく音楽、俳優、執筆を幅広くこなす。特に元はコラムニスト志望だっただけあり評論はうまく、本名の槙田雄司名義で『一億総ツッコミ時代』(星海社新書)のほか、マキタスポーツ名義では音楽論の『すべてのJ-POPはパクリである〜現代ポップス論考』(扶桑社)、子育て論『アナーキー・イン・ザ・子供かわいい “父親に成る"ということ』(アスペクト)を上梓している。
プチ鹿島はもともと大川興業などで複数のコンビ活動を経験したのち、ピン芸人に転向。プロレスファンであり、「見立て」「人間関係」「アングル」の設定がうまく、それをニュースに応用し、現在は時事芸人として活躍している。
タツオは早稲田大学で博士課程まで進み、日本語と笑いの関係を研究した人物である。現在も芸人活動と並行し大学で非常勤講師も務める学者芸人である。先ごろ最新版が発売された『広辞苑』(岩波書店)に「BL」などの項目を執筆した人物としても話題になった。
居島はタツオの早稲田大学の先輩にあたり、学生時代からコンビ米粒写経として活動していた。歴史や軍事に精通しており、インターネットテレビ『真相深入り! 虎ノ門ニュース』(DHCテレビ)の司会を務めるなど社会派の活躍を見せている。
すでに第一線で活躍している彼らが、FA宣言によりこれからどのような動きを見せるのか注目したい。