全長5.3メートルにも及び、販売数が絶好調のトヨタのミニバン『アルファード』よりも一回り大きいグランエースは、今年2月に発表された、海外向け新型ハイエースの“高級バージョン”だ。
働く車の代名詞ともなっている『ハイエース』は、日本では2004年からモデルチェンジされていない。そろろろフルモデルチェンジをしてもおかしくない時期だが、新型は海外のみで販売され、国内は従来モデルが継続販売されている。
新型ハイエースが国内で販売されない一番大きな理由は、その大きさだ。
日本で販売される現行ハイエースのサイズは、ロングの全長が約4.6メートル、スーパーロングは4.8メートルと、海外仕様(ロング5.2メートル、スーパーロング5.9メートル)と比べれば小さい。
「日本では小回りが利き、狭い道でも通り抜けられるロングタイプのハイエースが主力となっています。そのため、超大型化した新型ハイエースが日本市場で苦戦することは想像に難くなく、日本で導入がされなくなったのです」(自動車誌ライター)
こんな日本市場の状況に危機感を抱く声は多い。
「日本では、軽自動車が自動車販売台数の多くを占め、世界的にはいびつなマーケットと映り、海外の自動車メーカーだけでなく、国内メーカーも敬遠している。この状況が続けば、日本に導入される車種はますます減少し、どこを見回しても軽自動車しか走っていないなんて日が来るのも近いのではないでしょうか」(自動車評論家)
そんな状況下で、トヨタはグランエースを発売するのである。
「その意味は、トヨタ自動車は国内市場を見捨てていないということです」(同・評論家)
他の国内メーカーも見習ってほしいものだ。