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大阪・橋下市長が“橋渡し”小沢・石原が薩長同盟の政界再編密約(2)

 注目は、橋下氏の真意である。石原新党との連携に動く一方で、石原氏と犬猿の仲として知られる小沢氏も後押ししていることだ。自民党首脳も「石原氏の小沢嫌いは有名。ありえない話」と疑問視する。
 『たちあがれ日本』の平沼赳夫代表、『国民新党』の亀井氏らとともに自民党系の保守勢力を大同団結して天下取りを狙うのが石原氏。小沢氏は民主党の反増税グループを結集して覇権奪回を目指す対極。目的が同じ日本統一でも、その道筋は反目し合う幕末の薩摩藩と長州藩のように違う。

 そこで両者の間に入り、「新しい日本国をつくろう」とばかりに、土佐の坂本龍馬を演じているのが橋下氏なのである。
 「橋下氏は昨年大阪市長に就いたばかりであり、次の衆院選には出馬しない。一方、石原氏と小沢、河村両氏は出馬する。つまり、橋下氏はある種傍観者なわけで、各プレーヤーが最高の仕事をできる環境作りが役割なのです。齢も若いし次もある。大阪都、地方から国を変えるといっても、道州制の移行一つとっても憲法改正が必要で、衆参ともに3分の2以上の議席が必要。そこで関西圏は大阪維新の会、東京も石原新党、中京圏の河村−大村ラインで勝算がたったことで、他のブロック地域に目を向けているのです。石原氏は総理大臣を狙っている。手ごたえがあるだけに、嫌いな小沢氏とも手を組む。お互い、共存が可能とみたからジョイントするのです」(永田町ウオッチャー)

 大阪市長就任後の昨年12月末、上京した橋下氏は石原知事、小沢氏にそれぞれ会っている。その際、ローカルパーティー(地域政党)の連合体によって、既存の民主、自民両党を打ち負かし、政権を奪い取る構想について意見を交わしたという。
 今の日本は群雄割拠の戦国時代。大阪城を橋下氏が陥落すれば、名古屋城は河村−大村連合の税金日本が強奪。江戸では石原新党だ。
 他の領地に目を向ければ、蝦夷には新党大地・真民主党の鈴木宗男氏がいる。ここもほぼ平定を遂げているが、勝負はこれからだ。
 「小沢氏は岩手の出身で東北は小沢王国の異名の地。待望論もある。橋下氏の狙いはそこにある。昨年、新幹線が青森までつながったことで、東北6県と北海道、新潟を一つのブロックとした『東北・北海道広域連合』構想が浮上してきた。その総面積は日本全土の43%を占め、昨年3月に起きた東日本大震災の復興工事や東電問題もあり、どこよりも政治手腕が乞われている地区です。都合のいいことに東北・北海道には小沢氏と宗男氏、新潟にも田中真紀子氏がいる。小沢新党は東北・北海道・越後新党でもあるのです」(岩手県選出の国会議員秘書)

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