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被害者が続出する「丁半投資」の罠

 トランプの「ハイ&ロー」のように、ドルやユーロなどが数分後に上がるか下がるかを見極め、通貨を売買して儲ける「バイナリーオプション」。この賭博性の強い金融取引は、通常金融庁へ取引業者として登録が必要だが、最近の投資ブームで資格を持たない詐欺業者が大増殖し、大問題になっている。
 「ネットには『100万円くらいなら稼ぎ方教えます』『簡単に誰でも儲かる』といった謳い文句が目白押し。ただ、その中には儲けを出金して欲しいと言っても応じない会社や、投資資金を預かってドロンしてしまう無許可業者も少なくない。被害は甚大で、今後さらに被害件数が膨らむ可能性が高いのです」(金融業者)

 実際、国民生活センターには昨年半ばから被害相談が増え始め、7月には178件、8月138件と急増していった経緯がある。
 「被害に遭った者は、ネットのステマブログに誘導されて口座を開設した例が多い。だが、数分後の為替がどう動くかを当てるのはプロでも至難の業。そのため、負けが込んで国民生活センターに駆け込む者が絶えないのです。また、一方では解約を申し出ると『600万円分の取引しないと解約できない』と脅迫された者や、免許証とクレジットカードのコピーを提出させられ、その後連絡が取れなくなった例も少なくないのです」(同)

 金融庁関係者がこう警告する。
 「登録業者は、きちんと法に則って営業しているが、詐欺業者は大半がステマなどで誘導する。海外に本店を置き、日本に支店を置く方法で法の網をかいくぐり、客を騙す業者までいるのです。また、ステマを掲載しているブログ開設者は、客が口座を開設すると一人に付き2〜3万円儲かる仕組み。バイナリーオプションには、注意が必要です」

 「絶対儲かる」「簡単に儲かる」などという甘い話には、必ず裏があると肝に銘じるべし。

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