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トヨタも焦る“未来のクルマ”世界制覇を狙うグーグルの野望

 自動衝突回避装置、赤外線追跡スコープなどハイテク装備満載の車が大活躍した80年代の米テレビドラマ『ナイトライダー』。車が自動運転するその様に、当時、多くの視聴者が胸をときめかせたものだが、そんな世界がまた一歩現実に近づきつつある。

 今年のゴールデンウイークは自動車事故が多発した。そんな最中の5月3日(現地時間)、米グーグルが自動車メーカー『フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)』と自動運転車の開発で提携すると発表。年内にはクライスラーの最新型ハイブリッドミニバン『パシフィカ』100台の改造に着手するという。
 グーグルといえばマップやネット上の検索サイトなどでおなじみだが、自動運転の開発では早くから実験を重ねており、すでに『レクサスRX450h』の改造車両など合計70台を保有している。

 今回の提携で実験車両は一気に2倍以上に増えることになり、提携が成功すれば市販車の開発生産で他のメーカーに先行することが予想される。
 「グーグルの提携先は他にフォードなど数社が取り沙汰されていました。FCAは他メーカーよりも技術開発で遅れを取っていたこともあり、その遅れを取り戻すためにグーグルに優位な条件で提携した可能性もあります。仮に自動運転に関連する開発費や事故などのトラブルをFCAが負ってくれるとなれば、グーグルにとっては面倒を抱えず、開発に専念できますからね」(自動車雑誌ライター)

 一方、そうなるとウカウカしていられないのは他メーカー。特に業界のトップとして君臨するトヨタにとっては、新しい自動運転技術で遅れを取ること=次世代での凋落を意味する。今のところグーグルとは一定の距離を置きつつ独自開発を進めているが、今後、提携や業界の再編成などで巻き返しを図っていくことも考えられる。

 日本政府は2020年の東京五輪までに自動運転車の実走行を目指しているが、自動車事故のニュースに触れるたび、飛行機や鉄道のように“お任せが一番安全”という気持ちにもなる。

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