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スポーツ 2015年09月25日 14時00分
巨人『大型補強』復活説のオモテとウラ(1)
今オフ、巨人は『大型補強』を復活させるという。昨年は主力選手全員が不振で“息切れ”しながら、ペナントレース優勝のゴールテープを切った。今年も混戦レースを抜けられず、『10月4日最終ゲーム決戦説』まで囁かれる始末だ(9月24日時点)。大型補強は若手の成長を止める悪影響が出るのは、巨人がいちばんよく分かっているはず。それでも、大型補強を復活させるのは、この体たらくな戦況に経営陣がシビレを切らしたからだろう。 「大型補強に出る、出ないは巨人サンの勝手。でも、今オフは国内FA権を取得する大物選手はいないはずだが…」(在阪球団職員) 国内FAを取得しているものの、行使していない選手が何人かいる。巨人は“FA保留選手”を狙うようだ。一部では福岡ソフトバンクの松田宣浩、埼玉西武の炭谷銀仁朗に注目しているとも伝えられている。 「松田がチーム環境、年俸などで不満を持っているなんて話は一切出ていません。チームを出るんだったら、一昨年オフに動いていたのでは」(プロ野球解説者) 松田は国内FA権を行使しなかった。今季途中、出場年数が9年に達し、『海外FA権』を取得した。今オフ、「2億2000万円プラス出来高」の2年契約が満了するが、本人は去就について何も語っていない。 「特にどうこう言うことはない。(考えるのは)シーズンが終わってから」 海外FA権を取得した6月17日、そう語っただけである(共同通信など参考)。残留の年俸交渉は3億円前後からスタートすると予想されている。 巨人の大型補強策に松田の名前が出ているのは、三塁手・村田修一の長引く不振に尽きる。右の大砲としてタイプは重なるが、2人とも三塁だけではなく、一塁も守れる。松田は外野守備もできるので“使い勝手”が良いのだろう。 しかし、FA権を行使する可能性の低い選手をアテにしすぎると、オフの補強そのものが失敗する。巨人の補強ポイントは「三塁手、正捕手、計算のできる外国人選手の獲得」と言われているが…。 3番目の補強ポイントである『外国人選手』を指して、こんな情報も飛び交っている。 「DeNAに帰還しなかったユリエキス・グリエルが巨人の本命ではないか」(関係者) 巨人は外国人バッターの不振に泣かされた。だが、キューバ政府との関係を意識してか、セペダについては「本人が辞めたいと言わない限りは契約続行」だという。セペダはキューバ勢にとって兄貴的存在であり、千葉ロッテのデスパイネも尊敬の念を示していた。 「グリエルがDeNA帰還を蹴ったのは、正規ルートでのメジャー挑戦が可能になったからだと思われていました。しかし、今年は国内リーグに参加しており、そういった動きは見せていません」(米特派記者) グリエルがメジャー挑戦をまだ迷っているとすれば、巨人はセペダ&キューバ政府ルートでアタックするというわけだ。 グリエルがDeNA帰還の約束が反故にした際、熊崎コミッショナーは「個々の問題」とし、キューバ政府に抗議を入れなかった。したがって、日本の球団がグリエルに再アタックするのは「問題ナシ」というわけだ。松田は日本を代表するスラッガーの一人だが、巨人の三塁には岡本和真が控えている。ドラフト1位とポジションが重複する選手を補強するのなら、1、2年の契約で済み、後腐れのない外国人選手のほうが良い。 松田獲得説は陽動作戦で、本命はグリエルということか…。巨人渉外担当者の動きも注目だ。
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社会 2015年09月25日 14時00分
鬼怒川堤防決壊 民主・蓮舫代表代行「スーパー堤防仕分け」に被害住民が怨嗟の声・声・声(1)
7000戸近い家が浸水し、未曾有の大災害となった茨城県常総市の鬼怒川堤防決壊被災地で、かつて“仕分けの女王”ともてはやされた民主党の蓮舫代表代行に怨嗟の声が上がっている。 濁流が引いた直後の常総市を記者が訪れると、市の中心部はメチャメチャ、商店街付近の道路のアスファルトはズタズタ。いまだ水が引かないところもあり、流された車があちこちで横転しているなど水害の爪痕が生々しい。そんな被災地で自宅1階が水没した50代の男性が、こう恐怖を語る。 「2メートル、2メートルの水だよ。濁流が! 2階までの水。1階は全滅。車3台も水没してしまった。とても怖かった。周りには行方不明者もいる。濁流に流され俺も一歩間違えば死ぬところだった」 1階の畳も床も、すべてドロドロの上にボー然と長靴姿でたたずむ男性。そして、その失意の中、こう蓮舫氏を非難し始めた。 「民主党時代に蓮舫が仕分けでスーパー堤防を廃止しましたよね。一時、公共事業を次々と止めた影響がまわりまわって鬼怒川堤防修復の遅れにつながったのでは、と思えてならない」 「スーパー堤防」とは、400年に一度の大津波や河川の大氾濫を想定して国交省が進めてきた事業。具体的には、'87年から首都圏及び近畿圏の大規模河川に巨大堤防を建設してきたが、蓮舫氏らがこれを一時、廃止に追い込んだ。 国交省担当記者がこう語る。 「もともと同事業は12兆円を投じ、400年間を掛けて完成させるというものだった。それを民主党が政権を取った'09年以降、蓮舫ら“仕分け隊”は、『400年に一度の災害にカネをかけているのはヘン! 10年、20年の目先の災害にカネを使え!』と、廃止に追い込んだのです。もっとも、その後、東日本大震災を機に事業は一部復活しています」 前出の被災住民が怒る。 「決壊したのは、もともと10年に一度の大雨で危険視されていた箇所。国交省も堤防のかさ上げや拡幅工事の予定はあった。しかし、20キロ下流の利根川合流地点から上流に向け工事は順番に行われていたものの、予算が少なくて改修に必要な4割しか達してない。決壊場所も昨年から用地買収に入ったばかりだったのです。つまり、危ないと分かっていながら工事が遅れていた。あの“仕分け”がなければもっと工事は先に進んでいたのでは…」 スーパー堤防と鬼怒川堤防決壊は、確かに直接にはリンクしていない。そのため被災住民の蓮舫氏への怒りは八つ当たりのようにも思えるが、被災住民の怒りは“仕分けの連鎖疑惑”にあるようだ。
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芸能 2015年09月25日 14時00分
NTTドコモ「iPhone6s、iPhone6s PIus」発売記念セレモニーに高畑充希が登場も「機械音痴なので性能はよく分かりませんが…」
女優 高畑充希が25日都内でNTTドコモ「iPhone6s、iPhone6s PIus」発売記念セレモニーに出席した。 ドコモCMに出演中の高畑は濃紺のワンピース姿で登場。 朝7時半からのイベントとあって高畑は「眠いですね」と第一声をあげると 「カウントダウンは初めてなのでドキドキしてます」とニッコリ。 新商品について聞かれると「動画の再生が早いということで早くやってみたいです。 機械音痴なので性能はよく分かりませんが ポイントは色ですね。 ローズゴールドという色が女子としては 気になりますね」と感想を語った。 高畑は朝8時の発売開始時間にNTTドコモ加藤社長や 早朝から並んだお客さんと共にカウントダウンで気勢を上げた。
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芸能 2015年09月25日 14時00分
朝ドラ「まれ」 最終週前に視聴率は苦戦
NHK連続テレビ小説「まれ」(土屋太鳳主演/月〜土曜午前8時〜)が、いよいよ佳境を迎えた。 本来なら、このあたりで視聴率もグングン上向いてほしいところだが、伸び悩んでいるのが現実。第24週では週平均視聴率が20.2%(数字は以下、すべて関東地区)と2週ぶりに大台を突破していたが、第25週(9月14日〜19日)は19.7%と降下した。それでも、週後半の17日木曜から19日土曜の3日間は20%を超えて、上向き傾向なのが救い。 同週は「秒読みコンクールケーキ」と題し、主人公の希(土屋)の師匠・池畑大悟(小日向文世)や、その息子の大輔(柳楽優弥)が久しぶりに登場。希は大悟が勝手に決めた「世界パティシエコンクール国内予選」へ出場することになるという展開だった。 「まれ」は初回=21.2%、第1週=20.6%と上々のスタートを切り、第2週も21.0%と良かったが、第3週で大台割れすると、18〜19%台が続き、なかなか再浮上できなかった。「横浜編」となった第13週で20.1%、「能登編第2部」となった第22週で20.3%を記録したが、大台が2週続くことはなかった。 21日月曜にスタートした最終週(第26週)「希(まれ)空ウエディングケーキ」では、希がコンクールで師匠の大悟と対決することになり、8年前に失踪した父・徹(大泉洋)が清掃員として会場に潜り込んでいた。 朝ドラの視聴率は、13年前期の「あまちゃん」(能年玲奈主演)以降、「ごちそうさん」(杏主演)、「花子とアン」(吉高由里子主演)、「マッサン」(玉山鉄二主演)と4作連続で、全話平均視聴率が20%の大台を超えた。しかし、その連続記録も「まれ」でストップすることが濃厚。 とはいえ、主演の土屋としては、今後のためにも、少しでも高い視聴率を挙げておきたいところ。残すは、25日金曜と26日土曜の2日間のみだ。(坂本太郎)
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芸能 2015年09月25日 13時00分
『進撃の巨人』の後編が首位を獲得した今週の映画ランキング
9月19日、20日の映画興行収入ランキング(興行通信社発表)が発表され、人気コミックを映画化した二部作の後編「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド」が初登場首位を獲得した。 「進撃の巨人」は427スクリーンで公開され、土日2日間で23万7016人を動員、興収3億2791万5700円をあげ、初登場首位を獲得した。前編に引き続き、単価が高いIMAX、4DX、MX4D、D-BOXでの特別興行も好調だというのだが…。 「前作から、原作ファンによる猛バッシングが吹き荒れている。作者がそうすることを望んだから仕方ないことで、後編で物語は完結。しかし、見ようによっては続編も製作できるようなエンディングだった」(映画ライター) 2位は人気少女コミックを映画化した、桐谷美玲主演の「ヒロイン失格」。268スクリーンで公開され、土日2日間で22万4083人を動員、興収2億6252万230円をあげ、初登場2位にランクインした。 3位は体長1.5cmのヒーローの活躍を描く「アントマン」が、土日2日間で14万3236人を動員、興収2億39万6500円をあげた。5位はアニメ映画「劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」のスタッフが、再び秩父を舞台に描いた青春群像劇「心が叫びたがってるんだ。」。土日2日間で9万9082人を動員、興収1億4056万2450円をあげた。 先週1位だった「ピクセル」は7位で大きく順位を下げ、2位だった「アンフェア the end」は4位、3位だった「天空の蜂」は6位など、上位作品が軒並み順位を下げ、新作が好調だった。 26日は95年に公開されたバイオレンスアクションの続編「GONIN サーガ」、「誰も知らない」で子役時代に名前を売った柳楽優弥主演の「合葬」などが公開される。
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芸能 2015年09月25日 12時30分
ナイナイ・岡村隆史 NHK「プロフェッショナル」10周年特別番組に出演
お笑いコンビ・ナインティナインの岡村隆史が、NHKの人気ドキュメンタリー番組「プロフェッショナル」の10周年特別番組に出演することが、わかった。 2006年1月の放送開始から10年を迎える同番組。10月26日(月)、11月2日(月)の2週にわたって特別番組が放送される。NHK総合にて10月26日(月)22:00〜23:13(73分拡大版)。 岡村自身、同番組のファンであり、プロフェッショナル達に多くを学んでいるという中、今回の特別番組では、岡村自身が“気になる”出演者を選び、その仕事場を直撃し、本音トークを繰り広げる。5年前に仕事の重圧から心身ともに追い詰められ、休養を余儀なくされた岡村だが、どん底から這い上がり、さらなる高みを目指す今、プロ達との出会いで何を感じるのか…。ガチンコ・ドキュメントで描く。 岡村は「今後、芸人としてどう進むのか、と問われた時に、自分はまだ答えられない。このまま真っ直ぐ突き進んでよいのか、舵取りをしなければならないのか、だとしたらどちらの方向に向かうべきなのか、まだまだ確信が持てない。軸がグラグラしている気がする。それは40歳で休養をした頃から考えている。今回は様々な職種のプロに触れることで、自らのスイッチをバシッと入れたいと思っています」とコメントを寄せた。
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芸能 2015年09月25日 12時10分
とんねるずの石橋 10代の頃にRIKACOをナンパしていた過去発覚
24日、フジテレビ「とんねるずのみなさんのおかげでした」でとんねるずの石橋貴明が10代の頃に、モデルでタレントのRIKACOをナンパしていたことが発覚した。 番組後半では、「男気ジャンケン 大人買いの旅! 男気VS女気玉川高島屋S・C決戦」が放送された。数々の商品を回りながら、“男気ジャンケン”を繰り広げる同コーナー。ゲストとして参戦したRIKACOが、次の商品に向かう際にさりげなく化粧直しすると、司会を務めるおぎやはぎの矢作兼から「RIKACOさん今、化粧直ししてました?」と注意されてしまった。 ここでうっかり口を出してしまったのが石橋。「だってやんなきゃ辛いだろ」とつぶやくと、「そういうこと言っていいの?」とRIKACOはご立腹。 石橋は「15歳ぐらいから知ってるんだから…」と今更化粧をする必要は無いと言わんばかりのコメントをすると、RIKACOは「自分は10代の時に私のことナンパしたクセに…」と暴露。石橋は苦笑いし、他の出演者からは「え〜っ!!」と驚きの声が上がった。 相方の木梨憲武は「若い頃、六本木で噂になってたからね」とさらに追撃し、RIKACO曰く「電話番号教えて」と口説いてきたという。
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芸能 2015年09月25日 12時08分
カンニング竹山 乳がん・北斗晶にエール「あのおばちゃんは大丈夫」
お笑い芸人のカンニング竹山が24日、自身のツイッターで乳がん手術を受けた元プロレスラーでタレントの北斗晶にエールを送った。 「北斗さん、ファイト! あのおばちゃんは大丈夫。皆んな! 花を! 俺はひまわりにする」と数多くのひまわりの絵文字を使用し、励ました。 竹山のツイートに対して、「僕も北斗さんを応援いたします」「北斗さん、待ってます」「早く元気になりますように」など、多くの反響を呼んでいる。 24日、北斗はがんを患った右乳房全摘出手術を行い、無事終了。夫の佐々木健介がマスコミ各社に報告した。
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芸能 2015年09月25日 12時05分
石橋貴明 篠原涼子の胸に釘付け「具は何?」
24日、フジテレビ「とんねるずのみなさんのおかげでした」でとんねるずの石橋貴明が、女優・篠原涼子の胸に釘付けになっていることを明かした。 篠原は、人気コーナー「食わず嫌い王決定戦」に出演。2007年以来6回目の登場となった。最新映画「アンフェア the end」ではセクシーなシャワーシーンを披露している篠原。綺麗なボディラインに「美しい」と各方面で評判だが、大胆な下着姿を披露している「トリンプ」のCMも大きな話題を呼んでいる。 石橋は「ブラのコマーシャル見ると釘付けになっちゃう。凄いですよね。お子さん二人であの体型」と褒め称えた。ゲスト出演したマツコ・デラックスも42歳であえて露出に挑戦している篠原を絶賛。 篠原は「年齢を重ねた方が恥ずかしさがだいぶ取れてくる」と明かしていたが、やはり胸が気になっている石橋は「具は何? 具だくさんなの?」と興味津々だった。
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その他 2015年09月25日 12時00分
【不朽の名作】三國連太郎と山崎努の掛け合いが見事な「利休」
今回紹介するのは戦国時代から安土桃山時代(織豊時代)にかけて活躍した茶人・千利休を題材とし1989年に公開された『利休』だ。 利休役として三國連太郎が主演した同作品は、豊臣秀吉(当時は羽柴秀吉)が、主導権を握りはじめの頃から、秀吉の逆鱗に触れ、利休が切腹するまでの話となっている。タイトルは「利休」となっているが、実際には秀吉とのダブル主人公のような構図になっており、利休の運命を翻弄する秀吉役は山崎努が演じている。 利休を題材とした作品といえば、最近では、2013年公開の『利休にたずねよ』が有名だが、この作品が、フィクションを織り交ぜた、色彩重視の作品だとすると、今回紹介する『利休』は、華々しさの中にも、政治闘争や粛正の嵐が渦巻く、重々しい陰が落ちている作品となっている。しかも、利休は傍観者ではなく、その政治闘争の中心にいる人物なのだ。 現在では後生に残した偉業や文化の影響もあり、利休を茶人(文化人)として認識している人が多いが、その意識のままこの作品を見ると違和感が大きいものとなるだろう。この時代、利休はただの茶人ではないのだ。 当時利休が豊臣政権下でついていたのは「ご茶頭」で、公儀の茶の湯関連のイベントを統括する、非常に中央に近い役職にいたのだ。そのおかげで内々で、有力な大名や商人と秀吉の間を取り持つ顔役のような役割も担っており、政権内での発言力は決して弱いものではなかった。劇中でも、細川忠興や吉田織部の名前がさり気なく出てくるが、このふたりは、豊臣政権の中央に近い場所にいた中心人物である。こういった部分でも、利休の影響力の強さがうかがえる。 という訳で、この作品では、茶の湯の話よりも政治関連の話が中心になっている。当時の文化の華やかな感じは、あまりクローズアップされないので注意が必要だ。むしろ、利休に集まる人望に対して、嫉妬心とも思えるような勢いで接する秀吉と、どう接していくのかが、作品の魅力となっている。 ここで重要となってくるのが、話の中心となる、利休の性格付けだ。他の創作物の利休というと、元々秀吉の主君だった織田信長のご茶頭だったことや、利休のルーツである、中央勢力にあまり影響されず、独立性を重んずる堺商人の性格を反映して、秀吉にも怯えずに辛らつな言葉を浴びせる利休像というのが、定番となっている。しかし、この作品の利休はあまり多くを語らない。もちろん秀吉に対して不満がない訳ではないので、利休を演じる三國は、息づかいや、動きの細やかの変化のみで、感情の揺らぎを表現している。その利休に対し、秀吉は終始感情むき出しという感じで、この対照的な2人の掛け合いが、緊迫感を煽り、この作品の会話劇のクオリティーを高いものとしている。 とは言っても、秀吉に対しての嫌がらせというか、暗に「暴走は控えるべき」という投げかけはしっかりしている。そのおかげで、変に説明台詞過多になるわずらわしさもなく、利休演じる、三國の表情だけに集中できる。奉行衆の石田三成や前田玄以に対する扱いも同様で、さり気ない台詞の中に皮肉が含まれているので注目してもらいたい。 また、この感情を表に出さない利休は、クライマックスシーンに向けての良いタメにもなっている。利休の切腹を命じられた経緯は諸説あるが、この作品では、唐御陣(朝鮮出兵)の対しての批判と、自身の雪駄履きの木像を楼門の2階に設置し、その下を秀吉に通らせたという疑いによるものが大きな原因となっている。利休は一度蟄居を命じられ、その後切腹となるが、劇中では、その前に妻であるりきが、秀吉に謝罪し、罪を許してもらうように促す。しかし利休はこれを、「一度頭を下げれば後は這いつくばって歩かなければならないのだ」と拒否するのだ。この感情むき出しの台詞が、最期まで己を曲げなかったことで、ラストシーンで死地に赴く利休の背中を、印象深いものとしている。 とはいっても、帯に短し、たすきに長しというほどではないが、中途半端になっている部分があるにはある。政治闘争の部分で、利休が切腹に至った経緯までの描写不足が気になる。利休の立場を悪くするのは、この作品では主に石田三成と前田玄以なのだが、この2人の暗躍ぶりが物足りない。しかし、全編通して観ると他のシーンも利休と秀吉の関係が悪くなることを説明するために必要な部分ばかりで、捨てシーンといえるものがほぼない。そう考えると、尺の問題を考えると仕方なかったのかもしれないが、もう少し重厚さが欲しかった。 ほかにも、この作品では、秀吉にもスポットが当たっているため、秀吉の取り巻きが振り回される描写が少ないのも残念だ。例えば、唐御陣の準備で、無理難題を言われ苦悩する小西行長や、バテレン追放令の際に、秀吉が棄教を迫り、苦境に立たされるキリシタン大名の高山右近など、秀吉の強引さがもっと伝わってくるシーンがあればさらに良かったのだが。また、秀吉が若干オーバーでデフォルメしすぎている点の若干くどい。母親である大政所相手や弟の豊臣秀長に接する部分はいいのだが、このテンションで、他の家臣にも接するので、それは諸大名を束ねる最高権力者としてはどうなのだろう。(斎藤雅道=毎週金曜日に掲載)
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