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芸能 2015年11月30日 11時09分
ピース又吉 芥川賞作品が年間第1位
お笑いコンビ、ピースの又吉直樹の小説デビュー作『火花』が、歴代最多売上223.3万部で、オリコンの「2015年 年間“本”ランキング」総合部門にあたるBOOK部門で第1位となったことがわかった。 同ランキングで、デビュー小説での同部門制覇ははじめてとなる。『火花』は、発売開始から週間ランキングでもBOOK部門登場作品歴代最高となる通算13回の1位を獲得。さらに、歴代最高の8週連続1位を記録していた。
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芸能 2015年11月30日 11時00分
藤原紀香 愛之助との質問は笑顔でこたえた!
女優の藤原紀香が29日、東京・銀座で『GINZA ILLUMINATION ヒカリミチ2015〜樹がつなぐ未来〜』の点灯式に出席した。 2011年に始まり年末年始の風物詩として知られる銀座のイルミネーション『GINZA ILLUMINATION』。今年は11月29日(日)から来年1月11日(月・祝)までの44日間、銀座通りと晴海通りで開催される。銀座の沿道の209本のツリーを約13万個のスペシャル・シャンパンゴールド LEDで飾り、銀座の街並みを華やかに演出する。 点灯式のゲストとして登場した藤原は胸元を大胆にカットした紫のセクシーなロングドレス姿で登場。銀座のイメージを問われると「銀座というと少し特別感がありますね。銀座に来るときはお洒落していつもより高いヒールを履いて、和食屋さんやデパートなどでショッピングを楽しんでいます」と笑顔で語った。 銀座のイルミネーションを見た感想を聞かれると「すごく綺麗でシャンパンゴールドの光が温かみがあり心を癒されるような光で印象的ですね」と語った。 最後のフォトセッションが終わり引きあげる際に報道陣から「彼氏と見に来ますか?」「彼との点灯式はいつごろになりますか?」と矢継ぎ早に質問が飛んだが紀香はノーコメント、しかし満面の笑顔を見せ会場を後にした。(アミーゴ・タケ)
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芸能 2015年11月30日 10時42分
塩野瑛久 一緒に飲みに行きたい先輩は「米倉涼子」
俳優の塩野瑛久が29日、都内で「塩野瑛久2016年カレンダー」発売記念イベントを行った。 13〜14年に『獣電戦隊キョウリュウジャー』(テレビ朝日系)に出演し、注目を集めた塩野は、今回のカレンダーのお気に入りショットについて、「和服が好きですね、撮影の時は必ず取り入れているので」と語った。また、今年を振り返っての感想については「今年20歳になってお酒を飲める年になったので、先輩とやっと飲めたりして対人関係が充実した1年になったなと思います」と語る。 どんな先輩と飲みに行くのかと聞かれると「キョウリュウジャーのときに一緒だった丸山敦史さんや、レッドの竜星涼君、ブルーの金城大和さんとか、その辺とはたまに飲みに行ったりしていますね」と答えた。他にも、同じくオスカープロモーション所属のお笑いコンビ・ヴェートーベンにも、イベントでMCを頼むなど、親交が深いことから、飲みに誘われるという。 しかし、本人はお酒はそれほど強い方ではないようで、「レモンサワーばかりいつも飲んでいるので、日本酒とかを飲めるようになりたいですね」とコメント。さらに、一緒に飲みに行きたい事務所の先輩女優は誰かと質問されると、「あまり考えたことない」と答えたが、報道陣から「米倉涼子さんは?」と名前があがると、「一緒に行ってはみたいですね。お酒強そうですもんね」と話した。(斎藤雅道)
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レジャー 2015年11月30日 09時00分
【第35回ジャパンカップ】ショウナンパンドラ競り勝つ、ゴールドは10着
競馬のオリンピック「第35回ジャパンカップ」(GI・芝2400メートル、29日東京18頭)は、最後の坂を上がってスパートしたショウナンパンドラ(55キロ池添謙一騎手、4番人気)がゴール前、力強く抜け出すと2着ラストインパクト(57キロR.ムーア騎手、7番人気)クビ、3着ラブリーデイ(57キロ川田将雅騎手、1番人気)をまとめて差し切って優勝。頂点を極めた。2分24秒7。 ショウナンパンドラは父ディープインパクト、母キューティゴールドの牝4歳馬(鹿毛)。馬主は国本哲秀氏。戦績は16戦5勝。主な勝ち鞍=重賞3勝目(14年秋華賞・GI、15年オールカマー・GII)。池添騎手、高野友和調教師とも初勝利。「配当」単勝(15)920円複勝(15)220円(6)380円(1)130円枠連(3)(7)6230円ワイド(6)(15)1960円(1)(15)410円(1)(6)890円馬連(6)(15)1万160円馬単(15)(6)1万8510円3連複(1)(6)(15)6350円3連単(15)(6)(1)5万3920円*レース結果については、必ずJRA公式発表でご確認ください。
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社会 2015年11月29日 16時00分
タイの“寺院”でトヨタのロゴマーク騒動 「仏教への冒とくだ!」地元民激怒
熱心な仏教徒が多い東南アジアの“微笑みの国”のタイで、仏さんもお坊さんも真っ青な事態が起きた。最近ネットで公開されたタイ中央部のロプブリ県にある仏教寺院の建物の画像を見たタイ人が一斉に批判し、そのページが“炎上”したのだ。 その仏教寺院の建物には、世界のトヨタの誰もが知っているロゴとマークが描かれており、これに「仏教を冒涜している」「寺院を私物化している」「日本メーカーがついに寺院を買収か」などと非難轟々(ごうごう)。 「実はこの寺院には、タイでトヨタの代理店を長く務め、売り上げに大きな功績のあったタイ人一族の先祖代々のお墓があり、その墓地がよく見渡せる場所に一族関係者が浄財を寄付して建てたのがこの建物。つまり、周囲の景観を損ねないように寺院風の造りになってはいるが、ここで仏教行事が行われることはないというのが真相だったのです」(バンコク在住日本人) とはいえ、タイは「国王・仏教・軍」が3大タブーとされ、批判もおちょくりも悪用も許されない厳しいお国柄だけに、タイ・トヨタの幹部は「多くの仏教徒のみなさんの心情に配慮することが大切」と判断。即、トヨタのロゴとマークを取り外し、仏教的なシンボルをそこに描くことを表明、あっという間に削除されてしまった。 「もっとも、同県にある有名な別の寺と勘違いして怒った人も多かったとか。騒動のおかげでその寺はマスコミが押しかける、野次馬が集まるで一躍有名になるという“ご利益”もありました」(同) タイでは最近、不良青年が親に言われて出家、戒律で禁止されている女の子と交際しながら寺院の不正を暴いていくという映画『アーバット』が仏教界の強い反対で上映禁止となったばかり。 昨年のクーデターで実権を握り、現在国政を強力に牽引している軍政トップのプラユット首相には「お墨付きを与えたのは、さる仏教界の著名な高僧」との噂もあるが、こちらもそれ以上の詮索はご法度。くわばら、くわばら。
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スポーツ 2015年11月29日 14時00分
プロ野球トライアウト密着取材 戦力外通告から這い上がる選手たち(4)
「NPBの編成は、これまでの普段の試合から見てくれています。トライアウトで抑えた、ヒットが出たとか関係ないんですね。まだ動ける、体のキレもあるんだ、というところが見せられれば…」 そう話す受験選手も多かった。しかし、一般論として、トライアウト選手にお声が掛かるのは、一番最後である。ドラフト、FA、外国人選手の獲得、トレードを終え、予定していた補強ができなかったとき、初めてトライアウト選手に道が開かれるのだ。 彼らの野球に対する思いは熱いが、ドラフトから始まる来季への補強の順番を変えてまでして獲得したい選手が現れないのも、また現実である。 プロ野球解説者で、石川ミリオンスターズの取締役も務める佐野慈紀氏が視察後、こう語ってくれた。 「僕は受験選手にはもっとアピールしてほしかったと思いました。ピッチャーも打者3人にしか投げられませんが、もっと投げさせてあげたら、また違ったものも見えたと思う」 佐野氏の所属するBCリーグからは、今年のドラフト会議で10人近い選手が指名された(育成を含む)。石川で復調した西村の例もある。今回の視察には選手補充の意味合いもあったはずだが、こうも語った。 「西村には頑張ってほしい。だけど、ウチが受験選手を獲るのは最後のほう。NPBから独立に流れて、またNPBに復活した選手は皆無に等しいし、覚悟がないとダメ。だからこそ、受験選手には頑張ってほしかった」 2年連続のトライアウト受験となってしまった北方悠誠(21)が言った。 「むしろ、海外でやってみたい」 北方は昨年オフ、DeNAを解雇されたが、福岡ソフトバンクホークスの育成枠で拾われた。昨年のDeNAは所属投手が支配下登録70人の半分以上を占め、二軍投手は練習すらままならなかった。北方は「いつでも好きなときに、好きなだけ練習できる」というホークスで練習を続け、制球難の課題を克服しつつあった。北方のトライアウトのマウンドで、いきなり投球がバックネットを直撃したが、去年とは別人のように落ち着いていた。 「この1年、結果を出せなかったのは残念ですが、自分の一番良いときに戻りつつある。『NPB以外でも野球を続けるか』と聞かれれば、僕は海外に挑戦してみたい。言葉も通用しないなか、野球だけで勝負して、今の状態なら海外でもやっていける」 去年トライアウトを受けて、今年ホークスで積み重ねてきたものを確認することもできたという。解雇の通告は非情だが、「海外」という、さらに高いステージを自分に課すまで、北方は精神的に強くなっていた。 つらいときこそ、自分にさらに高い課題を課す。この生き方はサラリーマンにも通じるものがある。トライアウトとは、人生を新たに切り開くためのステージでもあるようだ。スポーツライター:美山和也
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その他 2015年11月29日 14時00分
【コンピューターゲームの20世紀 第61回】美しく魅惑的な世界観に先進的なシステム『ファンタジーゾーン』
シューティングゲームというジャンルが劇的な進化を遂げていた時代である1986年に本作『ファンタジーゾーン』はセガから発売された。黎明期には固定画面が当然であったシューティングゲームは、当時既に縦・横スクロールが当たり前になっており、さらにパワーアップやボンバーなどの付加価値をつけることで作品の個性を競っていたのである。そこで本作に搭載されたのがお金とショップによるパワーアップという新たな方式で、敵を倒してお金を稼ぎその資金をもとにパワーアップを購入するというスタイルで人気を博した。そのほかにもパステルカラーの美しいグラフィックや大胆なデザインの敵キャラなど、本作の魅力はあまりに多く存在するのだが、ここではそのシステムを中心に解説していきたいと思う。 ショップへはフィールド上に出現する赤い風船に触れることで入店でき、そこでスピードアップ・ショット・ボムのパワーアップが購入可能。また、お金さえあれば自機の1UPすら購入できてしまうのだ。スピードアップはミスするまで、ショットは時間制限、ボムは購入した数だけ(一部はミスするまで無制限に)使用可能で、購入するたびに値段が上がっていくため無駄な使用は避けなければいけない。これらのパワーアップを駆使してフィールド上の全ての前線基地を破壊すればボス戦へと突入。ただし、基本的にショットのパワーアップはそこまで持たずに時間切れになってしまうため、ボスとはノーマルショットで戦うことになる。 ここで本作の基本ルールを説明すると、一般的なシューティングゲームとは異なり、画面が強制的にスクロールすることはない。その代わり画面下のレーダーを頼りにプレイヤーが敵の前線基地を倒す必要がある。空中にいるザコ敵は倒す必要がなく、基地さえ倒せばOKなのだ。さらに敵基地を破壊した際に出現するコインは時間と共に金額が下がっていくため、なるべく早く基地を倒していく必要がある。そのためには空中を浮遊しているお金にならないザコ敵にはかまっていられない。これも本作独特のゲーム性だと言えるだろう。ザコには目もくれず基地を集中的に破壊していき、その後に控えるボス戦に備える。これが本作のゲーム性なのである。 ボス戦は本作のもう1つの特徴的な部分で、ユニークで独創的なボスが様々な攻撃方法で襲ってくる。単に弾幕を張るだけのボス敵が多いシューティングゲームにおいて、本作のボスの個性は特筆すべきもの。弾を一切撃たずに回転するだけのボスや、分裂と合体を繰り返すボスなど、初見ではどうしていいか分からないものばかりである。しかし、対応策さえしっかりと理解していればそれらは難敵ではなくなり、実際本作の1周の難易度はシューティングゲームとしては低い方だと言える。大量の弾をかわしながら攻撃するのもシューティングゲームの醍醐味だが、本作のようにパターンを構築していくのもまた楽しいもの。3面ボス・コバビーチをヘビーボム一撃で葬ったり、5面ボス・ポッポーズを弾切れに追いやるのは攻略法を知っているものだけの特権なのだ。 そして、ラストステージではこれまでに倒した全てのボスと戦う、いわゆるボスラッシュが始まる。これは今では特に珍しくもない仕様だが、当時としてはかなり先進的なもので、前年に同じセガから発売された『スペースハリアー』から受け継がれたものだと思われる。ここでのボスは以前に戦ったものよりややパワーアップしているが基本的な攻略は同じものが通用する。そして、1面から7面までのボスを全て倒すとラスボスが登場するのだが、その姿は自機であるオパオパが巨大化した形をしている。さらに巨大オパオパから虫のような敵が触手を伸ばしながら攻撃してくるのだ。実はラスボスは敵に乗っ取られてしまったオパオパの父親で、これを倒すことが最終目標になっているのである。最終的にどういった結末を迎えるかは伏せておくが、感動のエンディングの後、難易度がアップした2周目が始まる。本作はレトロゲームを扱っているゲームセンターで見かけることも多いため、是非とも皆さんの手でエンディングを迎えてほしい。 本作はサイドビューのシューティングゲームであるがスクロール方向は右方向に固定されてはおらず、上下左右(上下の幅は狭いが)に任意に画面をスクロールさせることが可能だ。これは世界初のスクロールシューティングであるウィリアムス社の『ディフェンダー』と同じ方式で、画面下部のレーダーなど共通点もあり、その影響を大きく受けていることは明らかである。このようにゲームを独立した個々の作品としてのみで見ていくよりも、作品の進化といった観点から見ていくのもまた面白いもの。進化を続けた現代のゲームは当然優れたものだが、時には過去のゲームを振り返ってその進化の歴史に触れてみてもいいのではないだろうか。(須藤浩章)■DATA発売日…1986年メーカー…セガハード…アーケードジャンル…シューティング(c) SEGA 1986
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その他 2015年11月29日 12時00分
【幻の兵器】完成度が低く安定性を欠き小回りも効かず…投入自体が失敗だった小型潜水艇「甲標的」
巡洋艦以下の補助艦艇についても保有制限を課したロンドン軍縮会議の翌年の1931年、日本海軍の艦艇建造を司る艦政本部一部二課長の岸本鹿子治大佐は「魚雷による肉攻案」と題して、高速の豆潜水艇による隠密攻撃計画を上奏した。岸本大佐のアイディアは当時軍令部総長だった伏見宮元帥にも注目され、翌年にはある程度の素案も固まって設計に着手した。こうして生み出されたのが、甲標的と呼ばれる豆潜水艇である。 軍縮条約で戦力的には劣勢となった日本海軍は、新型兵器の開発に異常なほどの熱意を注いでいたのだ。岸本大佐は魚雷の権威でもあったことから、この兵器は魚雷を基本としており、いわゆる潜水艦の縮小型としての豆潜水艇とは発想の根本から異なっている。実際、外見的には潜水艇の様に見えるが、推進用のスクリューに二重反転プロペラを採用したことや舵が非常に小さいことなど、構造的には魚雷に近い兵器であった。また、甲標的は水中で19ノットもの高速力を発揮することが可能で、驚くべきことに当時は世界最高の水中速力を誇っていたのだ(第二次世界大戦末期まで、甲標的を上回る水中速力を発揮する潜水艦は現れなかった)。 甲標的は洋上で母艦より発進し、高速を活かして敵艦隊へ肉薄、攻撃することとされたものの、攻撃終了後の収容が極めて困難との指摘もあった。そのため、潜水艦から隠密発進し、敵艦隊が集結する軍港や泊地を奇襲する作戦も検討されていたようだ。ともあれ、水上機母艦の千歳と千代田、日進が甲標的の母艦として改造され、それぞれ12隻、計36隻を搭載することとなった。来るべき艦隊決戦においては、連合艦隊が直率する第十二航空戦隊を編成し、主力艦隊の接触前に敵艦隊への奇襲攻撃を敢行する予定だった。 しかし、開発の過程で外部視察能力が低くて敵艦の発見が困難かつ、水上、水中のいずれにおいても安定性を欠いていること、そのため自艦と標的の相互位置を把握することさえ困難であることなどの欠点が明らかとなった。さらに、うねりが大きいと司令塔が海面上に露出して発見されやすくなり、舵の位置から運動性も悪くて小回りは効かない。試験では模擬魚雷の発射に失敗し、正常に発射しても重量バランスが激変して前方が跳ね上がり、発射した魚雷の進路が変わってしまうなど実用化にはほど遠い有様といえ、兵器としての能力に疑問を感じるほどだった。 結局、日本海軍はフィリピンなどを占領した後、米艦隊の進攻を迎え撃つ作戦を根本から転換し、開戦と同時にハワイのアメリカ艦隊を航空機で攻撃する作戦に決したため、甲標的の出番はなくなってしまった。 ところが、それまで血のにじむような訓練を積んでいた甲標的乗組員は、この決定を全く受け入れようとしなかったとされる。活躍の機会を得ようとした乗組員は、上官へ意見具申して真珠湾軍港内への隠密攻撃という形で甲標的の実戦参加を認めさせたと言われている。しかし、そもそも生還の見込みが無い決死作戦であり、出撃した甲標的は戦果不明で全滅、戦死した9名の乗組員は軍神とされたが、捕虜となった1名は海軍から存在を抹殺されるなど、あまりにも苦い結果となった。 甲標的の失敗については、訓練不足の乗組員を投入したことをその原因とする文献が多い。だが、それ以前の問題として兵器としての完成度が低く、外部視察能力と安定性を欠き、小回りも効かない小型潜水艇を隠密侵入作戦に投入したことそのものが間違いだったと言える。 それにもかかわらず、現場サイドは甲標的による隠密奇襲作戦を繰り返す。太平洋戦争中にはオーストラリアやマダガスカルに投入されたが、いずれも特筆すべき戦果を上げることなく全滅している。そこで、今度はガダルカナル沖合の米軍停泊地に対する使い捨て攻撃に投入され、そこで初めて小さいながらも戦果を挙げた(乗組員は脱出して島の守備隊と合流している)。これは比較的本来の開発目的に沿った作戦でもあり、乗員の生還率も高かったが、米軍の警戒が厳しくなってからはほとんど戦果が挙がらなかった。 結局、半ば持て余し物となってしまった甲標的は、その後は敵輸送船団に対する迎撃兵器として南洋の島々に配備されていった。フィリピン方面においては基地をはじめとする支援体制を整備し、十分に運用経験を積んだ指揮官の適切な作戦指導を得られたこともあり、それなりに活動も安定していた。だが、観るべき戦果がなかった点に変わりはなく、戦局に寄与することはなかった。 甲標的そのものは失敗に終わったが、沿岸防衛用兵器としての性能に着目した日本海軍は、甲標的をさらに発展させた豆潜水艇の開発に着手する。「蛟龍」と名付けられた改良型甲標的は敗戦直前に生産が始まったが、実戦に参加することはなかった。また、蛟龍とは別に「海龍」と呼ばれる沿岸防御用の豆潜水艇の開発も進められていたが、こちらも実戦に参加することはなかった。 ひとことで言うと、甲標的の問題は兵器としての完成度が低すぎたことにつきる。もう少しじっくりと開発していれば、実用に耐える兵器として完成していたかもしれないし、あるいは失敗作として放棄されたかもしれない。しかし、現実には一応の完成とされつつも、運用には前途多難という、全く中途半端な状態で実戦投入されてしまい、いたずらに人命と資源を浪費するのみであった。 太平洋戦争の日本海軍は、損切りが出来ずに傷口を広げることも多々あったが、甲標的もその一例なのかもしれない。(隔週日曜日に掲載)■甲標的排水量:46トン(潜航時)全長:23.9m全幅:1.8m全高:3.0m浮上時速力:23ノット(時速43km)潜航時速力:19ノット(時速35km)最大航続距離:100海里(190km)最小航続距離:18海里(33km)潜航深度:30m乗員:2名主兵装:45cm魚雷発射管2門その他:自爆装置1基
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アイドル 2015年11月29日 12時00分
金脈化したアイドルの「接触系イベント」 “警備の安全性”“ファンへの対応”抱えるデメリット
アイドルビジネスにとって、「接触系イベント」は欠くことのできない販促施策だ。握手会、チェキ撮影会、サイン会…。それらのイベントは、CDの実売に大きなメリットを与えている。しかしその一方で、アイドルやファンにとって、いくつかのデメリットを生んでいるのも確かだ。 情報サイト「Woman Insight」がアイドルファン250人を対象に行ったアンケート調査によれば、同じCDを複数枚買ったことがある人は、回答者250人のうち250人。つまり、100%。枚数に差はあれど、アイドルファンならCDを複数枚買って当たり前の時代なのだ。 ただ、どれほど熱心なファンでも、同じCDを何十枚も必要とはしない。彼らが何十枚も必要とするのは、CDに付属するイベント参加券だ。CDに付属する“特典”だったはずの接触系販促イベントは、もはや“メイン”の商品となりつつある。 ちなみに、複数枚買ったCDはどうするのか? 「布教」と称して無料配布する者も多いが、前述のアンケート調査では「とりあえず家に保管している」が73%と圧倒的。余剰CDを部屋に山積みにしているアイドルファンは多いようだ。 この状況が健全であるかは別問題として、現在のアイドル業界が、接触系イベントによる実売の積み増しに支えられているのは否定しようがない。夢を与えるアイドルも、しょせんは商売。そこにニーズがあるのなら、接触系イベントをメイン商品とするやり方も、否定することはできない。 その流れを作ったのは、言うまでもなく国民的アイドルグループのAKB48だ。今年8月に行われた40thシングル『僕たちは戦わない』劇場盤の発売記念握手会では、広大な幕張メッセに全メンバー分の約300レーンを作り、3日連続で催された。握手会そのものが主要商品となっている分かりやすい例だ。 ステージと客席の間に存在した見えない壁を、「接触」というハンマーで打ち壊したアイドル業界。それによって新たな金脈を掘り当てもしたが、本来、アイドルを守っていた防護壁を壊す行為ともなった。最も象徴的なのが、2014年5月25日にAKB48の全国握手会で発生した傷害事件だ。のちに「人の集まるところで人を殺そうと思ってやった。誰でもよかった」と供述する男は、隠し持ったワイヤー型のノコギリを使い、AKB48メンバー2名とスタッフ1名に大ケガを負わせた。事件後、被害にあった川栄李奈と入山杏奈は段階的に活動復帰を果たしたが、川栄は翌年の3月に卒業を発表。涙ながらに「去年の事件があって、握手会に出られなくなった」と語った。 一歩間違えば、殺されていたかもしれないのだ。誰も、彼女の決断を責めることはできない。むしろ、事件後に戻ってきた精神力に驚き、それゆえ胸を痛めたファンも多かっただろう。 アイドルにもファンにも大きな傷を残した事件以後、握手会など接触系イベントの警備は厳重化された。握手をするブース内に手荷物は持ち込めなくなり、金属探知機でポケットもチェックされた。ただ、そうした厳重チェックも徐々に緩和され、現在でも変わらずに行っているのは、ハロー!プロジェクトぐらいのものだ。公式グッズで売られているタオルやリストバンドまで外さなければいけないのは奇妙な話だが、そこまでしても、前述のような事故を確実に防げるとはまったく思えない。目の前のアイドルに危害を加えることは、いくらでもできる。 言葉の暴力もそのひとつだ。ほんの一瞬、握手をする1〜2秒の間に口汚い暴言を吐かれ、ショックを受けて泣き出してしまうアイドルもいる。いくら警備を厳重化しても、握手会を行う限り、これを防ぐことはできない。2015年10月11日に行われたHKT48の握手会イベントでも、興奮状態で意味不明の言葉を喚き散らす男が現れ、その場を騒然とさせた。こうしたことが起きるたび、アイドルたちは大きな不安とストレスをその身に受ける。 握手会などの接触イベントで傷ついたり、ストレスを感じたりしているのは、アイドルだけではない。本来、サービスを受けている側のファンが、握手会によって不快を与えられることもままあるようだ。その好例が、いわゆる「塩対応」というやつだ。塩対応とは、握手会などでアイドルがファンに対して愛想のない態度を見せることで、その逆は「神対応」と呼ばれている。 もちろん、愛想のない対応も「キャラクター」として受け入れ、塩さえ楽しめるようになれば、“お強いヲタ”と呼ばれるのかもしれない。しかし、すべてのアイドルファンのハートがそこまで強靭にできているわけではない。お気に入りのファンとそうではないファンとの対応の差ぐらいならまだしも、なかには露骨に冷たい表情を作り、まったく口をきかずに無視をするアイドルも。「もう握手には行かない」と泣きながら会場をあとにする女性ファンもたびたび見かける。 こうなると、いったいなんのために握手会を行っているのか分からない。ファンとしては、傷つけられるために1080円を払った形だ。まぁ、そうした趣味をお持ちの方なら、精神的なダメージを受けて喜んでいるのかもしれないが…。 ファンへの塩対応が問題となるのは、後輩にも影響を与える点だ。憧れの先輩の姿を見た後輩が、「この程度でいい」「こんな態度が許される」と誤った学びをしてしまったら、グループ全体の人気低下にも繋がりかねない。握手をすればするほど人気が落ちるアイドルグループ? それこそ、本末転倒だ。 今のアイドル業界で、接触系イベントから“卒業”するのは難しい。ならば、安全面も含め、アイドルとファン、両者ができるだけストレスを抱えないで済む方法を探ることが必要だろう。おそらくそれは、体裁だけの警備などではない。【リアルライブ・コラム連載「アイドル超理論」第5回】
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芸能 2015年11月29日 12時00分
フリー転身を断念した有働由美子のそろばん勘定
NHKの朝の情報番組『あさイチ』でメーン・キャスターを務める有働由美子アナ(46)が、ついにフリー転身を断念したという。この一報にショックを隠せないのが、大手芸能プロ幹部の面々だ。 有働アナといえば、歯切れのよいコメントや親しみやすさで、同時間帯番組の視聴率1位を記録し続ける人気キャスターだ。そればかりか、幾度となく『紅白歌合戦』の総合司会に抜擢されるなど、NHKが誇る“看板女子アナ”の1人。仮にフリーに転身したら、その価値はウン億円規模になると言われているのだ。 「NHKを辞めてフリーになると決意すれば、移籍金は最低3億円。さらに仕事も民放キー局から引く手あまたとなる。潜在視聴率が11%以上もあるからです。視聴率男と言われる明石家さんまが10.5%。こんなに高い数字を持っている女子アナはいまだかつて存在しません」(テレビ関係者) 独立&フリーアナに転身すれば、バラ色の生活が待っていたはずの有働アナ。なぜ、断念してしまったのか…!? 「一番は、結婚秒読みと言われていた愛知県の創業70年という老舗設備関係会社の御曹司、実業家A氏と破局してしまったからです。フリーになるのは生活の拠点を名古屋に移さなければいけなかったから。でも、その必要性がなくなったんです」(芸能記者) そしてもう一つは、テレビ界の未来に失望しているからだという。 「フリーになったところで、もてはやされるのはあと数年。現在、46歳の有働アナが50歳になっても現在の人気を維持できるかは疑問です。それよりも、現職のチーフアナウンサーから理事待遇のエグゼクティブアナウンサーに昇進し、初の部長職を狙った方が美味しいと計算したようです」(テレビ事情通) NHK上層部は胸をなでおろしているに違いない。