アポ電とは、振り込め詐欺などの犯人がかけてくる予兆電話で、高齢者宅の固定電話に資産状況を尋ねることが多い。実際、都内で連続してアポ電による被害が相次ぎ、ついには東京・江東区では一人暮らしの80歳の女性が手足を縛られて死亡しているのが見つかっている。
「僕ね、これほんとに語弊がある言い方かもしれませんけど、固定電話の存在意義って、もう1回考えたほうがいいのかもしれないんですけど」
「携帯だとなかなか知られづらい、固定電話だと電話帳に載ってるから分かってしまう部分があるから、固定電話って俺は犯罪に利用されてるような気がしてならないんですけど」
さらにはこんなことも。「昔は固定電話って自分の身元を確かめるものに必要だったけど、今そういうものに必要ないから、今、携帯電話でできちゃうから携帯電話で。どうなんだろう。すべて悪いと僕は言ってるわけじゃないですよ」
加藤の「携帯電話で身元を確かめるのは全てできてしまう」という発言だが、総務省が2018年5月25日に発表した「通信利用動向調査」では、固定電話の加入率は20代が5.2%、30代は29.3%と低いが、50代から84.7%と格段に上昇、70〜74歳は89.6%、75〜79歳に至っては92.5%と圧倒的に多いのである。携帯電話に主力を置いているNTTだが、この加藤の発言は、仮にもCMで成り立っている民放ではかなり危ういといえよう。実際に、ネットの掲示板上でも、
「なかなか危ないコメントしたな加藤」「加藤の言ってることは概ね正しいが、NTTが激おこで番組切られるな」と危険視。さらには、「加藤浩次は固定電話に固執してたけど、そもそも個人情報が駄々漏れなのが問題なんじゃないの!?」など批判の声が渦巻いている。
そもそもは固定電話を持っていることが悪いのではなく、それを利用する犯罪者が一番悪いのだが……。