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トレンド 2012年10月19日 11時45分
レピッシュ・マグミの「音楽玉手箱」今週はこの1枚を聞け!<第105回>
毎週金曜日に連載するレピッシュのマグミによるオススメCDを紹介する企画の第105回目。マグミがDJの際にいつも持ち歩く音楽玉手箱」(CDボックス)から、今週のオススメCDをピックアップしてもらった。◇今週のこの1枚◇ディープ・パープル「Machine Head」(1972年/Purple) hard rockのまさしく代表的なアルバムです。多分、発売当初の時代では、オープニングを飾る「Highway Star」のスピード感に度肝を抜かれたことでしょう。誰もが知っている「Smoke on the Water」は、プロアマ問わず、色々な人たちにカバーをされました。僕たちの中学校時代もそんな感じでしたね。レピッシュがまだコンテストを受けていた頃、中学生部門で10人ぐらいのギタリストにユニゾンでこの曲を演られた時は、可愛さも交じりながら、笑いが止まりませんでした。 このアルバムは、前作の「Fireball」で、ドラムのイアン・ペイスが外で録音したところ、面白い音響効果が得られたため、屋外でライブ録音しようとプロジェクトが進みましたが、まず最初の会場は、フランク・ザッパ&ザ・マザーズ・オブ・インヴェンションのコンサート中、照明弾を天井に打上げ炎上し、この計画は頓挫しました。次の会場では、「Smoke on the Water」の前身となる曲が周りの騒音苦情で警察まで介入されて中止。結局、ホテルの廊下で録音されました。あまりにも寒々しいレコーディングだったので、廊下の室内灯を赤く塗ったらしいです(笑) まぁはっきり言って、全ての曲が名曲ですね。個性が強いため、時代に合ったり合わなかったりすることもあると思いますが、一家に一枚あってもおかしくないアルバムですね。全て名曲ながら、山あり谷ありのストーリーがきちんとあり、“アルバム”という名前の所以を感じさせますね。■マグミ オフィシャルウェブサイト http://magumi.jp/main.html■ライブ日程はこちら http://npn.co.jp/newsrelease/detail/5453947/
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社会 2012年10月19日 11時45分
“美人すぎる市議”立川明日香氏 トイレの水も流さない!?
“美人すぎる市議”として知られる埼玉・新座市議の立川明日香氏(27=本名・半沢優子)が、新座市での居住実態がないことを理由に、当選無効とした選挙管理委員会の裁決の取り消しを求めている訴訟の第1回口頭弁論が10月17日、東京高裁(下田文男裁判長)で開かれた。 立川氏は2月19日投開票の新座市議選に立候補。2067票を得て、候補者32人中5番目(定数26)で初当選。ところが、市民から「市に生活の本拠がない」との異議申し立てがあり、市選挙管理委員会が調査。その結果、当選前、電気や水道の使用がほとんどなく、ガスは当選後に契約。水道使用量はトイレの回数で換算すると、一日1回にも満たないものだったことなどから、居住実態がないと判断して、4月20日に当選無効の決定を下した。 立川氏は「水はミネラルウォーターを飲む」「トイレは駅やコンビニで借りていた」「朝、洗顔や化粧をせず、髪を整えてすぐ電車に飛び乗っていた」などと主張。5月14日、県選挙管理委員会に審査の申し立てをしていた。県選管は7月17日、「生活の本拠としての起居、寝食などの事実が認められない」と判断し、市選管の決定を支持。立川氏の申し立てを棄却する裁決を出した。 この裁決に不服の立川氏は、8月16日に東京高裁に提訴していた。17日の裁判で、立川氏側は市選管が「水道使用量が一日1回のトイレ使用量にも満たない」と認定したことについて、「女性の1人暮らしでは、使用ごとに水を流さないこともある。市民の知恵」と驚くべき主張をした。一方、県選管側は請求棄却を求め、争う姿勢を示した。 “美人”が売りだったはずの立川氏。ことの真偽は定かではないが、女性ながら、「朝、顔を洗わない」「トイレをすませても水を流さないこともある」などといった主張はかなり厳しい。男性でも、そんな無精な人はなかなかいないのではなかろうか。立川氏も市議の職にとどまることに必死なのだろうが、そういった主張はイメージダウンにもつながりかねない。(蔵元英二)
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社会 2012年10月19日 11時00分
福島原発事故置き去り50人死亡 双葉病院精神病入院患者その後の生活 〜ノンフィクション作家・織田淳太郎〜(2)
双葉病院は約50年前に開設された、収容型の精神科病院である。震災当時は約350もの病床を有していた。 認知症の高齢者の他に、「入院加療の必要のない」長期入院者が圧倒的に多い。敷地内には閉鎖病棟と「開放」と称した療養棟があり、彼らのほとんどが24時間体制で施錠されるその療養棟に押し込められていた。肉親同伴以外の単独外出は、基本的に認められない。 「そうは言っても…」と、同病院で38年もの歳月を暮らしてきた笹森裕也さん(仮名)は言う。 「入院者の多くが肉親に見捨てられていたからね。肉親の面会なんて、あまりなかったよ。それに、いくら症状が安定しようが、肉親が引き取らない限り、病院側も退院させようとしなかった。入院歴が20年、30年なんて、もうザラだったよ。東京五輪の頃に収容されて、50年近くも暮らしていた人もいたし、『この病院を退院するのは、東大に合格するより難しい』という合言葉みたいなのもあった。俺にしたって一度も退院させられたことないし、社会復帰は諦めていたよ」 その彼ら長期入院者が、原発事故で突然“終の棲家”を失う。彼らの多くが、受け入れ先を求めて、「訳のわからぬまま」日本列島を南下させられた。笹森さんは、数人の入院仲間と共に他県の精神科病院を転々とし、3月下旬にI県のB病院にようやく辿りついている。 「環境の激変とか他の患者の“イジメ”もあって、B病院に移って体調を崩したんだ。メシも喉を通らなくて、しばらく閉鎖病棟で点滴生活を送った。不安の連続だったから」(笹森さん) 都内の精神科病院に移送されたある患者は、収容されていた閉鎖病棟からの脱走を図り、公園で縊死を遂げた。この悲劇は、災害関連死として片付けられ、闇に葬られた。 「彼らが被ったストレスは、想像以上に大きかったはず」 と、双葉病院からの患者を受け入れた、別の病院のスタッフも言う。 「ある患者は性格が温和で、常識的な考えの持ち主でした。なんでこんな人が、精神科病院で長く暮らさなければならないんだろうって、みんな首を捻ったほどです。ところが、あるとき『福島に帰りたいよ〜!』と大泣きして、病室のドアを血が出るほど激しく叩いた。辛い気持ちを我慢して、明るく接してきたその反動が出てしまったんです」 私はその双葉病院にいた5人の長期入院者と接する機会を得ている。全員がすでに寛解(症状軽減)状態にあったが、驚いたのは「双葉病院では退院を持ちかけられたことがない」と、彼らが口を揃えたことだった。 これが、どれほど理不尽極まりないことだったか。実は、私が接した5人のうち2人が、転院後に「入院の必要なし」と診断され、今では社会復帰目前の身にあるのだ。一人は双葉入院歴25年の男性、もう一人が38年の笹森さんである。 「双葉病院が閉鎖されて、良かったと思ってる。そうじゃなければ、あそこで一生を終えていた。そりゃ、40年近くも飼い殺しにされてきたんだもの。おれの人生返してくれと言いたいよ。けど、もうあの病院のことは忘れたい。おれ、自分の人生を取り戻したいだけなんだから」(笹森さん) 病院の「固定資産」にされ、人生そのものを台無しにされてきた人びと。彼らの積年の哀しみを、双葉病院の院長はいったいどこまで理解しているのか。 「謝罪の必要はない」と発言し、遺族の反発を食らった先の事故調査報告会。鈴木院長は項垂れて、こう呟いたという。 「名誉回復を果たせたと思ったが、『説明より謝ってほしい』と言われてショックだった」 名誉や自己保身に走っている限り、「犠牲者」の魂は救われるわけもない。
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社会 2012年10月19日 11時00分
大間原発も危ない 想定以上の大地震・大津波が襲う海底活断層の危うさ
東日本大震災で東北沿岸を襲った大津波は、三陸沖の海底で発見された活断層の影響で巨大化した可能性があるという研究結果が、津波のメカニズムに詳しい東北大の今村文彦教授によってまとめられた。これにより、今後起こりうる大地震や津波の“想定”は見直しを迫られそうだ。 「当初、あの巨大津波は三陸沖の海底にある陸側のプレートと海側のプレートの境目がずれて発生したと考えられてきました。しかし、それで算出した場合、津波の高さは5メートルとなり、実際に確認された20メートルを大きく下回ってしまう。そのため、三陸沖にある2000〜3000メートル級の“崖”からなる海底活断層の影響が高まったのです」(サイエンス誌記者) この研究結果について、琉球大理学部名誉教授の木村政昭氏が解説する。 「たとえば数千メートル級の崖が続く凹凸のある海底が、地震動で10メートル沈んだとすると、海面も10メートル沈む。しかし、海面はリバウンドして元に戻り、その時の盛り上がりが津波となって沿岸を襲うわけです。つまり東日本大震災では、30メートルほど海底が沈んだことになります」 となれば、不気味なのは他地域の海底活断層の存在だ。実は房総半島南端から南東に百数十キロ離れた太平洋の海底にも、2つの活断層が存在するという。 「南北に走る2断層はほぼ並行して走っており、東側の活断層は長さ300キロ以上、西側は少なくとも160キロ。崖の高さはそれぞれ約2000メートルと3000メートル超で、つまりはアルプスの山並みと同じ規模。もし2つの海底活断層が活動を再開すれば、M9級の巨大地震とともに巨大津波を発生させる。房総半島の沿岸部はまさに壊滅的な被害を受けるでしょう」(前出・サイエンス誌記者) 巨大津波で危惧されるのは、やはり原発だろう。10月1日にJパワー(電源開発)が建設工事の再開を発表した大間原発(青森県)付近の海底には、10万年前以降に繰り返し動いた活断層の存在が指摘されているのだ。 今村教授は早急な海底活断層の研究を訴えている。秒読みとされる「南海トラフ巨大地震」に加え、目前に迫る危機に対応しきれるのか。
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社会 2012年10月18日 21時00分
森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 無責任な厚生年金基金解散
厚生労働省は、9月28日に厚生年金基金特別対策本部の会合を開き、厚生年金基金制度を廃止する方針を決定した。 厚生年金基金というのは、企業年金の一種で、厚生年金への上乗せ支給を目指す年金基金が厚生労働省の認可を受けて設立されたものだ。厚生年金基金には、大企業が単独で運営するもの、大企業と関連会社で運営されるもの、同一業種の企業が集まって運営されるものなどがある。 今回、厚生労働省が厚生年金基金制度を数年かけて廃止することを決めた直接のきっかけは、AIJ投資顧問の年金資産消失事件だった。AIJ投資顧問は、高利回りをうたって一部の厚生年金基金から集めた2100億円におよぶ運用資産の大半を、マネーゲームの果てに消失させてしまったのだ。こうした損失は、それぞれの厚生年金基金を運営する企業が穴埋めしなければならないが、現在のような厳しい経営環境では、その負担が企業の存続さえ危うくしかねない。 また、厚生年金基金は、企業年金の部分だけではなく、厚生年金本体の部分も国に代わって運用している。これを「代行部分」というが、代行部分の積立金の不足額が1兆1100億円に膨れあがったということも、厚生労働省が厚生年金基金の廃止を打ち出した大きな要因になっている。 しかし、本当にいまの段階で、廃止という結論でよいのだろうか。なぜ厚生年金基金が行き詰まったかといえば、長引くデフレで株価が下がり続けているからだ。厚生年金基金は、国が運用する利回りよりも高い利回りを目指す。そうでなければ、基金を作った意味がない。だから当然、株式などのリスクのある金融商品での運用を増やさざるを得ない。ところが、デフレが続いたこの15年で、株価が半分になってしまった。だから、その損失を穴埋めするためにAIJのような危険な投資顧問会社に運用を任せるようなことも起きてしまったのだ。 従って、厚生年金基金を救うための最優先課題は、デフレを脱却して、株価を上げることだ。それをしないで、厚生年金基金を廃止してしまうのでは、政府が厚生年金基金の加入企業と従業員をもてあそんだと言われても仕方ないだろう。 もうひとつの問題は、官民格差だ。実は、国民年金にも、厚生年金基金と同様に年金給付の上積みを図るための「国民年金基金」という制度がある。厚生年金基金との違いは、厚生年金基金が企業が運営しているのに対して、国民年金基金は国が運営していることだ。実は、この国民年金基金にも積み立て不足は存在しており、その額は'10年度で1兆1293億円に達している。将来の年金給付に必要な金額の33%分が積み立て不足になっている計算だ。 にもかかわらず、いまのところ国民年金基金の廃止という話は出ていない。その理由を誰も語らないが、やはり最大の理由は、国民年金基金が「国営」であり、官僚の天下り先として重要だからだろう。 国民年金基金のホームページには、積み立て不足の問題に関して、「中長期的な運用方針を定めて、これを堅持して行くことが、結果的に必要な収益を確保する最善な方法であると考えております」と書かれている。 私も、この考え方は正しいと思うが、だったら厚生年金基金を廃止する理由はどこにもないのだ。
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芸能 2012年10月18日 18時00分
青木アナ退社で“有効利用”されなかった13年版女子アナカレンダー
「13年度版女子アナカレンダーを発売する」 TBSが発表したのは9月なかばのことだった。これまで男女アナ交えてのカレンダーはあったが、女子アナだけというのは今回が初めて。 ただ、今回登場する女子アナには「06年入社以降」という条件がついている。言わばピチピチのホステスアナばかりのカレンダーを売ろうということだ。ラインナアップは1月田中みな実、2月古谷有美、3月林みなほ、4月江藤愛、5月佐藤渚、6月枡田絵理奈といった面々が並んでいる。 ここに肝心の人物の名前が出ていない。先日、自身が出演している番組で退社宣言した女子アナだ。 「TBSでいまアイドル的に人気があるのが、田中みな実、青木裕子、枡田絵理奈、小林悠、佐藤渚といった連中です。実は今回のカレンダーに青木は出ていない。彼女は05年入社組で、わざわざ線を引いたのも出さない理由ですが、退社で来年はいないという事情があったからです」(TBS関係者) 撮影されたのは今春だが、その頃はすでに青木の退社は決まっていたようだ。理由は、ナインティナインの矢部浩之との結婚である。 9月なかばにこのカレンダー情報の背景を熱心に探っていれば、青木の退社、つまり結婚はスクープできたかもしれない。 「TBSが配ったカレンダーはごく一部。ほとんどがマスコミに行き渡っていなかったと思われます。だから青木の除外はそれほど話題にならなかった」(前出・TBS関係者) こんな意見もある。 「たしかに青木はまだ人気がある。でも、さすがに若手には負ける。年内の矢部との結婚はほぼ確実だったこともあり、デスクも熱心に探りを入れるよう現場に指示を出すことはなかったのではないか。それがスクープ逃しの要因でしょう」(スポーツ新聞文化部記者) 青木と矢部との挙式をTBSが“独占報道”するかどうかだが、人気や人柄からいってその可能性はかなり低そうだ。
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芸能 2012年10月18日 18時00分
本誌担当記者だけが知るエピソード公開 急逝流通ジャーナリスト・金子哲雄氏の現場魂
本誌連載『ススメ! 超三流生活』でもお馴染みだった流通ジャーナリストの金子哲雄氏が、10月2日に肺カルチノイドで死去した。享年41歳。 10万人に1人という特殊な病魔に襲われながら、周囲にそれを悟らせないよう仕事を続けていた。生前に墓や葬儀の手配を済ませ、会葬者への挨拶状まで自ら用意した見事な“終活”ぶりに多くが感動した。 連載を通して、本誌は2年間、金子氏を見続けている。 振り返ると、異変は昨年4月頃にはあった。風邪でもないのに、ひどく咳込むようになっていた。 「原発事故の影響じゃなければいいんですが」 このときはそう言って笑っていた。しかしその後も咳は止まらず、少しずつ確実に悪化していった。昨夏には講演中でも咳が目立つようになった。 「でもテレビ収録のときはなぜか咳が止まるんです」 本人が言う通り、テレビに映る金子氏は最後まで変わらず元気だった。 あくまで“現場”にこだわる金子氏と、大阪の飛田新地を取材した時のこと。ちょいの間エリアでも、その人気は絶大だった。 「この娘は今日からなんよ。金子さん、初めての客になってあげて」 客引きのおばちゃんから熱心に声をかけられる。遊郭ならではの営業トークなのに、金子氏は真剣に困り果てていた。 真冬の札幌にも行った。マイナス10℃の街で、撮影用に雪と戯れてくれた。撮影後はあまりの寒さに動けなくなっていた。 真夏の沖縄で嘉手納基地を取材したときは、警備兵に基地内の撮影を注意された。軽機関銃を携えた警備兵に怒られているのに、なぜか子供のように楽しそうだった。街で声をかけられても常に優しかった。 「あっ金子さんだ。テレビ買うんだけどオススメを教えて!」 「今なら32インチですね。なぜかというと…」 在りし日を思うたび、何度でも目頭が熱くなる。 最後に会った8月上旬、少し歩くとすぐに休んでいた。8月下旬にマネジャーから連絡が入った。 「本日未明に容体が急変しました。連載はもう難しい状態です」 このとき初めて病状を聞き、ただ奇跡を祈るしかなかった。だから、9月中旬に金子氏本人から電話がきたときは驚いた。 「おかげさまで、先ごろ新書を出しました。いつもありがとうございます」 呼吸さえ苦しいはずのかすれた声で、しかし明るく律儀に挨拶してくれた。 最後まで周囲を気遣いながら、金子哲雄は逝った。流通ジャーナリストとして、極めて“コストパフォーマンス”に優れた41年だった。心より冥福を祈る。(担当記者・内海宗治)
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社会 2012年10月18日 18時00分
福島原発事故置き去り50人死亡 双葉病院精神病入院患者その後の生活 〜ノンフィクション作家・織田淳太郎〜(1)
「過失がないのに謝れない」 福島第一原発事故の混乱で、50人の寝たきり高齢者が死亡した精神科病院『双葉病院』。9月30日、いわき市で同病院の鈴木市郎院長が遺族ら124人に対して、病院側が行った事故の調査結果を初めて報告した。その中で同院長は、県や自衛隊などの連携不足による救出の遅れが多数の死者を出した要因で、「病院側に過失はなかった」と強調。「家族が病院側に安否を問い合わせるべきだ」とも発言し、遺族の神経を逆なでした。 冒頭の発言は、遺族側から謝罪を求められた際、鈴木院長の口から飛び出したものだが、「誠意がまったくない」と途中退席する遺族が相次ぐなど、説明会は紛糾のうちに終わっている。 それにしても、保身と責任のたらい回しに躍起になる病院責任者。その姿に違和感を覚えるのは、果たして私だけなのか。 同病院には4遺体を1カ月近くも院内放置してきた“罪科”もある。その遺族の「主治医の説明を聞きたい」という切なる要望も、いまだ叶えられてはいない。こうした責任を棚上げにし、同病院は「患者置き去り」と発表した県に対し、「風評被害を受けた」と調査を要請。それが「誤発表」であることを県に認めさせ、謝罪させてもいる。 では−−と、改めて問う。50人が死亡したことに関して、同病院には鈴木院長の主張通り、本当にいかなる責任もなかったのか。 奇しくも私は、『なぜ日本は、精神科病院の数が世界一なのか』(宝島社新書)を上梓したばかりである。全世界185万床(推定)の5分の1、約35万床もの病床を有する日本の精神医療。脱収容化が進む先進国の中にあって、元々は精神障害者の隔離収容目的で作られたこの精神科病床が、日本で今なお削減されずにいるのも、経営優先の民間の精神科病院が病床全体の9割を保有しているからに他ならない。 そして、そのあり余る病床を埋めるべく、夥しい数の「入院加療の必要のない」長期入院者が生産され、さらに彼らの死や退院によって空いたベッドに、入院ではなくケアが必要な認知症高齢者を収容する。 彼らは「社会的入院者」と呼ばれ、その数全国で15〜20万人にも上るが、認知症高齢者に関して言えば、そこにあるのは、残存能力を引き出すリハビリ的な介護ではない。むしろ「寝かせきり」にされ、廃用症候群と化した哀れな姿である。 原発事故の半年前、私は76歳になる夫が双葉病院の老人閉鎖病棟に入院中だという老婦人に、偶然にも次のような話を聞いた。 「夫は4年前に脳溢血で倒れました。総合病院に運ばれましたが、長く入院するわけにいかないので、私が自宅で面倒みていました。ただ、人手は私一人ですからね。困っていると、主治医が双葉病院を紹介してくれたんです。最初は療養棟とかいう病棟に入ってましたが、その頃の夫といえば、半身に麻痺が残る程度で、自分の足で歩けたし、意識もはっきりしてましたよ。 ところが、去年('09年)の10月、双葉病院の老人ホームにショートステイしたとき、院内感染しちゃって。高熱が出て、そのまま閉鎖の老人病棟に入れられたんです。夫が一気に衰えたのは、それからです。意識も低下しちゃって、寝たきりになるまでそれこそアッという間でした。今はオムツしてますよ。食事も摂れず点滴に頼っています。私どころか、息子が横浜からやってきても、誰だかわからないんですからねぇ。もうどうしようもないですよ。 部屋は6人部屋で、それぞれカーテンで仕切られてます。私、週に一度面会に行きますけど、同室の患者さんと会ったことなんかないですよ。カーテンの奥でみんな寝たきりなんですから。夫も寝かされてばかりいなかったら、こんな急に弱ることもなかったんでしょうね。車椅子でもいいから、せめて外に散歩に出してくれたり、何かリハビリ的なことをやってくれていたらと思いますよ。同室の患者さんには死んだ人もいました。夫も後1年の命とか言われてますが…」 「寝かせきり」にされ、静かに死を待つだけだった彼女の夫。果たして彼は震災まで生き延びることができたのか。いずれにしても、原発事故の混乱があろうがなかろうが、その命の灯がもはや消えかかっていたことに、何の変わりもない。
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芸能 2012年10月18日 15時30分
日テレに続きTBSも女子アナの退社ラッシュが始まる?
TBSの人気女子アナである枡田絵理奈と田中みな実が薄給過ぎて1人暮らしをやめ実家からの通勤に切り替えていたことを発売中の「週刊文春」(文藝春秋)が報じている。 女子アナといえば、これまでは花形の職業で、都心の高級マンションで暮らしているイメージが強いが、同誌によると、TBSは8年前の会社組織変更以来、給料が下がり続け、ここ数年はボーナスのカットもあったという。そのため、枡田アナ、田中アナともに入社当時は都心で1人暮らしをしていたが、現在は2人とも首都圏の実家から通勤。 おまけに、女子アナたちの衣装は自前で衣装代がかさむため、女子アナ同士が洋服の貸し借りをしているというから、世間のイメージからはほど遠いのが現状だという。 「かつてTBSといえば、子会社に出向している社員でさえ30歳で年収1000万円を超えていると言われていた。ところが、特にドラマを中心に視聴率が落ち込み、民放キー局では4位が定位置に。スポンサーの広告収入も減り、横浜ベイスターズを手放さなければならないほど経営が悪化し、現在は年収が4割ほどダウンしたという。そのためドラマ部門などの優秀な人材が他局に転職し、その結果、視聴率をとれるドラマがつくれなくなってしまったようだ」(テレビ関係者) ひと足先に、TBSと似たような状況になったのが日本テレビ。 年収が大幅にダウンした結果、西尾由佳理アナ、夏目三久アナ、宮崎宣子アナらが相次いで退社してしまった。 TBSもかつてはエース候補だった竹内香苗アナが9月いっぱいで夫の海外赴任に同行するため退社。そして、先日、人気女子アナの1人で、お笑いコンビ「ナインティナイン」の矢部浩之とのゴールイン間近と言われている青木裕子アナが年内での退社を発表。 このままだと、日テレの二の舞になりそうな気がするのだが…。
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芸能 2012年10月18日 15時30分
人気の大家族モノ 「痛快!ビッグダディ」が放送打ち切りか?
香川県小豆島を舞台に大家族モノとして人気を博している「痛快!ビッグダディ」(テレビ朝日系列)が、来年3月で放送打ち切りとなる可能性があることが明らかになった。 主人公のビッグダディこと林下清志さん(47)が、一部雑誌のインタビューに答え、来年3月で終了するテレ朝との契約を更新しない意向を明言したのだ。 最新の「痛快!ビッグダディ」第17弾は9月29日と10月6日に放送され、子どもたちの夏休みが終わるとともに、ビッグダディと18歳年下妻の美奈子さん(29)が、それぞれの子どもを連れて別居(美奈子さんの1人息子はビッグダディの元へ、2人の間の子の九女は美奈子さんが引き取った)。美奈子さんは調理師免許を取得して、自立へ向かう姿がオンエアされた。 番組はビッグダディから主役が美奈子さんにすり替わった形で、ケンカなど恒例の波乱のシーンはなく、これまで、番組を見続けてきた視聴者にとっては、物足りないつくりになっていた。 放送では別居に至った経緯説明が明確ではなく、「それぞれの子どもたちが気を遣わなければならないから」(ビッグダディ談)といったあいまいなものだった。雑誌のインタビューでも、その点については口が重かった。そのなかで、ビッグダディが語ったのは、家庭内でビッグダディ側の子どもたちが元嫁(子供たちの実母)の話をすると、美奈子さんはとても嫌がるが、逆に美奈子さんは元旦那の写真をしっかり保存しているという。ビッグダディにとっては、「離婚しても、(元嫁は)子どもたちにとっては本当の母親。その話ができないのは、かわいそう」との趣旨の発言をしている。 今後、美奈子さん側への生活費は、新たな仕事が見つかるまでは渡すといい、今回放送された分のギャラも、美奈子さんに全額渡すつもりだという。 テレ朝との契約に関し、「美奈子が単独で契約するかもしれない」とも語ったビッグダディ。だが、あくまでも主役はビッグダディであって、美奈子さんが主役になれば、それはもはや「痛快!ビッグダディ」という番組ではなくなる。 ビッグダディは今年2月にも、取材を受けたマスコミに対して、「何がおもしろいのか分からない」と契約更新をしない意思を示していた。しかし、この際は、フジテレビの「めちゃ2イケてるっ!」がパロディ企画の「超痛快!リトルダディ」を放送。これがきっかけとなり、ビッグダディがテレ朝の説得に折れて翻意し、放送継続を決意した前例があるだけに、予断は許さない。 10月6日放送分は12.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と視聴率を落としたが、これまで15%前後の視聴率を獲ってきた人気番組だけに、打ち切りとなると、その影響は小さくなく落胆する視聴者も多いだろう。本当に契約を打ち切るのか、今回もまた逆転で継続があるのか、事態の推移を見守るしかない。どうするビッグダディ?(坂本太郎)