「キューバ代表の主軸だったセペダ外野手(34)は、いきなり4番で登場しましたからね。スタメンが発表された瞬間、東京ドームのファンがざわめきました」(スポーツ紙記者)
セペダは巨人史上第80代4番でデビュー。国際試合での実績から考えれば不自然ではないが、来日して4日目のこと。5月15日の一軍合流での打撃練習を見た原辰徳監督が出場登録を即決したというが、「スタメン4番」には巨人ナインもビックリだった。
これまで、海外でのプレーを公式に認めていなかったキューバ政府が方針を一転、両選手の海外移籍は「アメリカ以外」の条件付き。となると、韓国、台湾、メキシコよりも高額年俸を支払える日本がその恩恵を最も受けることになるが、こんな見方もある。
「セペダとの契約と前後して、巨人はキューバ政府と友好協定を締結しました。しかし、キューバ選手と自由な入団交渉ができるのであれば、投手補強に着手したのではないでしょうか。キューバ政府が裏でプロテクトリストを作っていたのは想像に難くない」(同)
そもそも、「セペダはキューバ国内ではピークを過ぎた」(スポーツ紙メジャー担当)とされている。
過去、中日がリナレスを獲り、社会人のシダックスに野球留学した選手もいた。シダックス入りした元キューバ代表のキンデランは、帰国後に代表監督に就任。一発に頼らず、右方向への打撃で1点ずつを積み重ねる攻撃スタイルは、キューバ国内でも分析の対象にされたという。
「セペダの“NPB派遣”にも、そんなキューバ政府の期待が秘められているのです」(同)
あくまで“留学”目的であれば、それほどの活躍は期待できそうにない。