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関屋記念 路線変更で大変身 フサイチアウステルに重賞初Vのチャンス

 もう本物だ。長らく続いた低迷から脱出したフサイチアウステルが、「第43回関屋記念」(GIII 芝1600m 10日)で初の重賞制覇に挑む。マイルに距離を定めてからのここ2走が見事な逃げ切り。スローペースが当たり前になっている新潟外回りなら楽に先手を取れずはずで、ここも積極策から押し切る構えだ。

 眠り続けた高い能力がようやく目を覚ました。新しい舞台を得て、フサイチアウステルがまた輝きだした。
 「もともと重賞でも好勝負しているし、ディープインパクトの5着もあった。クラシックで掲示板に載るだけの力があった馬だからね」と池江寿師はうなずいた。
 3歳秋のセントライト記念、そして4歳のAJC杯とGIIで2度の2着がある。2005年の菊花賞では、ディープインパクトの5着に健闘している。いつでも重賞を勝てると思われた実力馬だが、その後は意外なほど長く低迷した。理由は、皮肉にも自身が積み重ねたその実績にあった。
 「ずっと中距離を使ってきて、妙に折り合いがつくようになってしまった。ダラダラした走りになってしまったんだね。直線では自分で走るのをやめてしまっていた」
 2000m以上で残した蹄跡が足かせになった。だが、ここ2走はカンフル剤を打つ意味でマイル戦に投入された。これが見事に効いた。
 都大路Sは16番人気で鮮やかな逃げ切り。続く米子Sも逃げ切った。
 「マイルを使って完全に復調してくれた。とくに、前走の米子Sは外回りを速い時計で粘り込んだ。あれこそ力の証しだし、前々走がフロックでないことを示してくれた。心肺能力が優れているから中距離を走らせていたけど、本質的には千四、マイルぐらいがベストなんでしょう」
 その後はここを目標に仕上げられてきた。もちろん調整に狂いはない。新潟の外回りは京都のそれよりさらに直線が長くなるが、その分、道中はほぼ確実にスローに落ちる。楽に先手を奪えるはずで、むしろ自分の型に持ち込みやすいはずだ。
 「本当にあきらめず、最後までしっかり走るようになった。鞍上の赤木君もプロキオンSを勝って絶好調。人馬とも勢いがあるから、何とか勝ちたい」
 迷いはない。ケレンミのない逃走で、猛暑の新潟を駆け抜ける。

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