去年の話なのですが、彼と付き合っていた時、よく2人で対戦型のテレビゲームをやっていました。それで負けた方は、罰ゲームを受けるというルールでやっていたのですが、辛いものを食べるとか、ビンタされるなど、毎回適当に考えて楽しんでいたんです。
そしてその頃、テレビで『愛してたって、秘密はある。』という福士蒼汰主演のドラマが放送されており、その流れで負けた方は「誰にも言ってない秘密を打ち明けよう」ということになりました。その結果、彼が負けて中学生時代の思い出を語り始めたのです。
彼のクラスメートには、運動神経抜群で勉強もできる女子生徒がいたそうです。その子は、美少女で他のクラスの生徒がわざわざ教室まで見に来るレベルだったとか。しかしある日、その女子生徒が帰宅途中、見知らぬ男性に車へ押し込まれ、乱暴される事件が発生。後日、犯人は捕まったそうですが、女子生徒は学校に来なくなったそうです。もちろん、学園祭や修学旅行も姿を現さず、彼が最後に見たのは、卒業式で両親と共に離れた距離から参加していた時だけだったとのこと。その風貌は、天真爛漫だった過去の彼女からは想像できないほど生気がなかったと言っていました。
秘密というのはここからなのですが、彼女が学校に来なくなった際、彼は放課後の教室に侵入。そして、彼女が置いていった体操服の匂いを、乱暴されているのを想像しながら嗅いでいたと言うのです。彼はこれを笑いながら話していたのですが、私は“なぜそんなことを笑いながら話せるのだろう”と、怖くなりました。正直、知りたくなかったですね。それからは、どうしても彼のことが気持ち悪くなり、すぐに別れました。
写真・Neil