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名球会入会に立ちはだかる「200勝」の壁 資格を「150勝」に緩和する選択肢は?

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黒田博樹

 投手なら日米通算「200勝」もしくは同「250セーブ」以上、野手なら同「2000本安打」以上が入会の条件とされている「名球会」。公式サイトによると、現在はこれらの基準をクリアした選手の内、投手は16人、野手は49人が在籍しているという。

 ただ、会員数の差にも表れているように、名球会への入会は投打によってその難易度が大きく異なっている。2000本安打は今季も内川聖一(ソフトバンク)、福浦和也(ロッテ)の2人が達成したが、200勝達成者は2016年の黒田博樹(元広島/日米通算)が直近例。国内記録だけとなると、2008年の山本昌(元中日)を最後に1人も出ていない。

 一昔前までは主流だった“先発完投”の風潮が消え、“投手分業”の考えが浸透している現代のプロ野球。時代の流れと共に“投低打高”が進むことを憂い、名球会は投手の入会資格について総会などで話し合っているというが、なかなか結論は出ていないようである。

 一方、数字上の格差を是正したいというのであれば、入会資格を200勝から「150勝」に緩和するという選択肢もある。現在までに150勝以上を達成している投手の中で、200勝達成者を除いた人数は30人だが、これに冒頭で述べた名球会の会員人数を加えると46人。あくまで単純に合算すると、49人を数える野手の会員とほぼ同等の人数となる。

 もちろん、これらの選手が全て名球会に入会する意思を見せるとは限らない。また、会では故人は会員ではなく「名誉会員」となることを考えると、該当する11人を除く必要もある。しかし、これらの要素を差し引いたとしても、今よりも投手の会員人数が増加することは極めて濃厚。1978年の会の設立からちょうど40年が経過したのを機に、こうした緩和案を検討してみてもいいのではないだろうか。

 ちなみに、200勝の純粋な達成者は26人だが、前述した150勝達成者を合わせると56人。2000本安打とほぼ同じ難易度となることを考えると、資格としてはむしろ150勝の方が妥当であるといえるのかもしれない。

文 / 柴田雅人

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