『義母と娘のブルース』で佐藤が演じたのは、ダメ男ぶりが目立ちながらも、真っすぐなやんちゃな青年・麦田の役。一方、『半分、青い。』ではクールで理屈っぽく、いつも冷静な性格の律の役で、いわば正反対の役どころ。佐藤は両方を見事に演じ切り、視聴者からも高く評価された。
7月クールで最高の視聴率を叩き出し、視聴者から絶賛された『義母と娘のブルース』と、朝ドラファンから「黒歴史」と言われるほどの悪評を集めている『半分、青い。』だが、その違いはキスシーンに分かりやすく出ていたという。
「『義母と娘のブルース』では、亜希子(綾瀬はるか)に想いを寄せていた麦田が亜希子を応援するために彼女を自ら送り出し、別れ際におでこにそっとキスをするという純愛ぶりが表現されたキス。一方、『半分、青い。』では律と鈴愛(永野芽郁)はお互いバツ1で40歳。想いも打ち明けていないふたりが仕事場でキスしたということで、『朝からキツイ』『無責任』などと批判する声が飛び交うことになってしまったのです」(ドラマライター)
まるで正反対の状況設定に嫌悪感を抱いてしまったネットユーザーが多かったよう。また、『半分、青い。』批判はなんと情報番組『あさイチ』(NHK総合)に飛び火することになった。
「21日放送の『あさイチ』では、朝ドラに逐一反応している博多華丸・大吉の博多華丸が脚本の北川悦吏子氏と対談するVTRが放送されました。華丸は『あさイチ』でたびたび『半分、青い。』の無茶な設定や流れに苦言を呈していましたが、対談では73話で放送された、律から鈴愛への唐突なプロポーズに関する話題になりました。華丸は以前に『突然すぎる』とツッコミを入れていましたが、北川はこれに『もともと律くんは鈴愛にプロポーズしようとして岐阜に帰ってきていたんです』と釈明。華丸は律がそんなそぶりを見せなかったことに触れ、『僕ですら気付かないから、鈴愛はもっと気付かないですよね』と反論しました」(同)
「その後も華丸が『急だったからビックリしたんです』と繰り返すと、北川は笑いながら『言い負かされた』と話していましたが、これにはネットも『もっとツッコミたいところたくさんあるけど時間足りないよね』『論破してくれてありがとう』といった声が集まっていました」(同)
朝ドラ史上、類を見ないほど脚本家が嫌われる事態になっているが、果たして『半分、青い。』はどのような結末を迎えるのだろうか――。