阿蘇山の大空洞の卵からふ化した古代翼竜のラドンが福岡県を火の海にする…という空想特撮映画の傑作である。
さて、ラドンほど大きな怪鳥でなくても、世界には巨大な鳥の伝説が多く残されている。
その代表例がネイティブアメリカン族に伝わる稲妻を発するという巨大鳥『サンダーバード』である。
右の画像を見ていただきたい。これは今から100年以上前、1890年に撮影され新聞に掲載された「捕えられたサンダーバード」と伝えられる写真である。
森の中、銃を持ち一列に並ぶ多くの兵隊、その兵隊が足蹴にしているのは大きな鶏冠を持つ謎の生物、体長は5メートルほどであろうか…頭の形状を見る限り、やはり我々がよく知っている「プテラノドン」によく似ている。これが『サンダーバード』の正体なのだろうか?
もっとも、この写真は120年前と古くこれが本当にプテラノドンだったのかどうか今となっては定かではなく、この写真は人形を使ったフェイク説もある。
しかし、サンダーバードの伝説は前述の通りアメリカでは古くから伝わっており、神話では「目から稲妻を放ち、翼を羽ばたかせて嵐を起こす」と言われ、地元では神聖なものとして扱われ、その姿はトーテムポールにもなっている。
さすがに雷や稲妻を発射する巨大鳥の姿は目撃されないものの、アメリカでは頻繁に巨大鳥の目撃談が伝えられており、なかには実際に少年が連れ去られそうになったという話も残っている。
なお、現在このサンダーバードの正体は大鷲や、絶滅した最大の鳥類アルゲンタヴィスとも言われている。
正体はどうあれ、巨大な鳥が生きているということであればとてもロマンあふれる話である。
(山口敏太郎事務所)