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阪神C 末脚一閃! スズカフェニックスが不死鳥の舞

 芝の電撃戦、「第2回阪神C」(JpnII 芝1400m)は16日、阪神競馬場で行われ、1番人気のスズカフェニックス(武豊騎手)が1分20秒6(良)のタイムで優勝、賞金7000万円を獲得した。2着は半馬身差でジョリーダンス、3着はクビ差でブルーメンブラッド。武豊騎手、橋田師はこのレースいずれも初勝利となった。
 今週の有馬記念へ、大きな弾みをつける優勝だ。1番人気のスズカフェニックスで、ユタカが見事な逆転勝ちを収めた。
 ローレルゲレイロが公言通りの逃げ。プリサイスマシーン、シンボリグラン、マイネルシーガルが追いかけ、前半1000m通過は57秒2と速い流れになった。フェニックスは中団のやや外。3〜4コーナーでは、まだ10番手に位置していた。
 「いつもより前につけたように見えたかもしれないけど、今日はスタートが良かったからね。ようやく体調が戻って、本来の末脚が使える状態だったから。あとはね…」と武豊。

 逃げたゲレイロがゴール前の坂で脚色が怪しくなり、エイシンドーバー、ジョリーダンスが差し切るかに見えても、武豊には余裕があった。計ったような直線一気のごぼう抜きで、半馬身抜け出した。
 「高松宮記念を勝った後、歯がゆいレースが続いたけど、きょうは素晴らしい切れ味だった」と武豊。GIホースの体調が戻り、流れも向けば、当然の勝利といわんばかりの笑顔だ。
 満面笑みは橋田師も同じ。「外枠からスムーズな競馬ができましたね。状態が段々アップ、前走(マイルCS)より、明らかに良かったことが大きな勝因でしょう。来年は高松宮記念連覇が大きな目標になりますが、どこを使っても重量を背負うので、これからじっくり考えますワ」
 昨年の覇者フサイチリシャールは完敗したが、これで阪神CはGIホースの連勝。フェニックスは高松宮記念、東京新聞杯に続く、今年、重賞3勝目で今年度のJRA賞「最優秀短距離馬」のタイトル争いに参入した。
 それにしても、武豊の鮮やかさ。今年前半はスロースターター気味に、岩田騎手にリーディングを許していたが、気づいてみれば“ラス前”開催を終了した時点で153勝、岩田には9勝差と大きく水をあけ、独走態勢に入っている。
 「また、いい馬に乗せてもらえるので頑張ります」“ゴール板を知る男”が、いよいよ今週はメイショウサムソンで有馬記念制覇に挑む。

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