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蝶野正洋の黒の履歴書 ★テレビ業界ではまだヤングライオン

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提供:週刊実話

 俺はいまMXテレビの『バラ色ダンディ』という番組に、MCとして出演している。月〜木曜日の21時から1時間の生放送。プロレスラーで、帯番組のMCまで担当したというのは、俺ぐらいだろう。

 やってみて思ったのは、とにかくMCという役目は大変だなってこと。司会進行役として、コメンテーターから話を聞き出す側だから、自分の好きなことを言えなくてストレスが溜まるんだよ(笑)。話をしてて「コイツ、偉そうに何言ってんだ?」って思うこともあるけど、MCはそこをグッと飲み込まなきゃいけない。そこで、俺が「ガッデム!」とか言い出したら収拾がつかなくなるからな。

 あの番組は、コメンテーターがコメントを出し合って作り上げていくスタイル。俺は進行役として、ゲストが何か面白いことを言えるように、どれだけ上手に引き出すかが勝負だ。だから、自分がよく知らないことでも、さも興味があるように話を振らないといけない。

 でも、興味がないことでも、そうやって話を聞いてると、やっぱり勉強にはなるんだよな。とはいえ、MCでいえばまだ前座のグリーンボーイ。難しいよ。

 俺はプロレスラーとして今年でデビュー35周年。そこそこのキャリアを積むにつれて、どちらかといえば偉そうに言う方の立場になってるわけだよ。そうなると、聞く耳をだんだん持たなくなってくるんだよね。俺は、この仕事をすることで、改めて耳を傾けて聞き出すことの大切さを知った。いい意味で新鮮だったね。

 そもそも、俺は『バラ色ダンディ』にはコメンテーターとして出演してたんだよ。でも、そのときにMCをやってたヤツが番組を下ろされて、次のMCが決まるまで、とりあえず3カ月間ぐらいゲストで回して、その中から誰かを選びますっていう形になった。

 その頃の俺は隔週で出演してたくらいで、スタッフさんともそんなに深い付き合いはなかったから、このタイミングで俺も辞めようかなって思ってたんだよ。その時に、トントンと背中を叩かれて、MCを引き継いでもらえませんか、って言われてね。番組側が困ってる状況なのは分かってたけど、最初はめんどくせぇなって思ったよ(笑)。

 もちろん、俺で務まるのか、というのもあった。あの番組の出演者は、クセのある人たちが揃ってるから(笑)。それに、月に数回ゲストで出てた程度の俺が急にMCをやるっていうのも、角が立つんじゃないかとも思った。でも、スタッフが、俺なら角が立たないと思ったから、起用してくれたんだろうなって、いまは思うよ。

 あれから1年半くらい経って、少しは慣れてきたけど、やっぱりMCは大変だ。他のテレビ番組に出ることもあるけど、いまでも緊張する。プロレス団体と同じで、テレビでも各チャンネルごとにカラーが違うし、バラエティーとか、報道とか、番組のジャンルが変わればまた違ってくる。だから、俺にとっては毎回がチャレンジだし、常に初物みたいな気持ちでやってるよ。

 プロレス中継の『ワールドプロレスリング』で、俺の試合が放送されたときから数えれば、テレビに出てから27年くらいやってきてる計算になる。だけど、俺はこの世界ではまだ“ヤングライオン”だと思ってる。

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蝶野正洋
1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。

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