復帰戦とは別馬…そう考えなければいけないのが、昨年の覇者トウショウナイトである。
前走・京都大賞典は直線、追ってからまったく伸びず8着に惨敗。上がり3F(34秒6)も下から数えて2番目の遅さという体たらくだった。昨年がスイープトウショウから0秒1差3着。ここへ向けての明確な叩き台と片付けてしまうこともできるが、それにしても物足りなさの残るレースだった。
その最たる敗因として挙げられるのが臨戦過程。昨年のローテーションが札幌日経オープン→京都大賞典だったのに対し、今年はインフルエンザの陽性反応を示して夏にレースを使えない誤算があった。
もともとが使いながら良くなるタイプ。武士沢騎手も、「やっぱり、休み明けは休み明け。前走は馬に実が入っていなかったから」と意に介していない。
1週前追い切りではWコースで6F79秒3、上がり3F37秒4→13秒5を計時。併せたパートナーに先着を許したものの、相手の半弟トウショウアタックはケイコ駆けすることで有名だ。
保田師は「弟はケイコでは動くからね。ある程度荒れたチップでこの時計なら上々。1回使って雰囲気はだいぶ良くなっているし、前走のように終いアップアップすることはない。このメンバーなら相手はネヴァブションぐらいじゃないの」と余裕しゃくしゃく。名誉挽回に自信を見せた。
また、ケイコをつけた武士沢も、「いい意味で重量感が出てきた。昨年よりデキは断然いい」と太鼓判。「あとはハンデだけ」と斤量面に目を向けた。
そのハンデも昨年の57.5kgに対し、今年は58kg。1度叩いて、<3203>の2500mと条件は整っているだけに、唯一の敵は相手うんぬんよりも、トップハンデとなりそうだ。