酒井被告に先立って21日、同法違反罪に問われた高相祐一被告(41)の初公判が同所で開かれた。高相被告は、法廷は飲食禁止にもかかわらず、ほうじ茶を持ち込み、さらに父親が息子の更生を訴えている間、目をつむり居眠りを疑われるなど、非常識な行動を連発。同被告は起訴事実を大筋で認めたうえで、「自宅に覚醒剤を置いておくと、自分がいない間に法子が隠れて使ってしまうと思っていた」などと話し、酒井被告の常習性を印象づけた形が、そこには彼なりの考えがあったようだ。
「むしろ、高相被告は自分の存在があったから、酒井被告が薬に手を染めたかのように印象付け、酒井被告の罪を少しでも軽くしようとしている。周囲に公判を経ても離婚する気がない、と漏らした酒井被告へのせめてもの罪滅ぼしではないか」(司法記者)
起訴状によると、酒井被告は7月30日ごろ、奄美大島のホテル客室で覚せい剤若干量を加熱し吸引したほか、8月3日に東京・南青山の自宅マンションで覚せい剤約0.008グラムを所持したとされるが、どうやら、執行猶予が付くのは確実な模様。
「尿検査はシロで、毛髪鑑定でやっと判明。6日間の逃亡劇は罪状とは結び付けられないから、執行猶予が付き、ほとぼりが冷めたら芸能活動を再開するに違いない」(同)
それよりも、今回の公判で注目されるのが、酒井被告の“爆弾証言”だという。
「酒井被告はこれまでの取り調べの中で、芸能界の薬物汚染ぶりについて暴露。5人の著名人の実名を挙げ、薬物使用の実態を語っているそうだ。まず、人気女優とその夫、若者に人気のアイドルグループのリーダー、大物政治家を父親に持つタレント、最後は有名格闘家。5人とも、あまり酒井被告と接点はないはずだが、高相被告やシャブ仲間の間で有名なのだろう。検察側の証拠調べで、実名ではないにせよ、この5人に触れ、酒井被告に赤裸々に証言させることにより、まだまだ芸能界薬物汚染を暴く捜査が終わらないことを世間にアピールする可能性があるといわれている」(芸能ライター)
酒井被告の初公判は、東京地裁のそばにある日比谷公園で当日、傍聴希望者にリストバンド型整理券を配り、抽選する。同公園の利用は1996年4月、オウム真理教の元代表・麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚の初公判以来。それだけ酒井被告の初公判が注目されているということだろう。