韓国メディアの報道をまとめると、先月末に精神的苦痛などを理由に代理人を通じ所属事務所「DSPメディア」に対して専属契約解除を通告し分裂騒動の引き金となっていたメンバーのニコル、スンヨン、ジヨンが14日、所属事務所との専属契約の無効を求める訴えをソウル中央地裁に起こした。
3人は訴状で「DSPメディアは6か月の報酬として86万ウォン(約6万円)しか払わなかった」、「毎月14万ウォン(約1万円)の報酬しかないのは不当だ」などと主張。
また、「昨年1月から6月までの音源販売収益が4億1000万ウォン(約3050万円)だが、この時にかかった活動費は3億9000万ウォン(約2900万円)と聞いた。活動費が過度に多い」とも訴えているが、DSPメディアはこの訴えについて「対応策を協議している」とコメントしている。
「日本の芸能界もそうだが、デビュー前は無償でバックアップしているのだから、経費がかかったら給料が少ないのは当たり前。韓国の場合、親が自分の子をスターにするために巨額の投資をしているから、『売れたら金が入って来るのは当たり前。子供のお金は自分のもの』という考えの親が多く、親が介入してトラブルになるケースが多い。KARAのトラブルはその典型」(韓国の芸能界に詳しいジャーナリスト)
事務所関係者によると、あるメンバーの母親が事務所に対して強硬な姿勢を貫いており、報酬など待遇面の向上、マネジメント体制の変更を要求しているというが、「特にニコルの母親が強硬に主張。今回のKARA騒動の“黒幕”とされるドラマ制作会社社長はニコルの母親と旧知の仲で、メンバー3人をそそのかした」(同)。
ただ、メンバー5人が主演するテレビ東京系ドラマ「URAKARA」が全12回中5回分の収録を残しており、エステサロン「TBC」とのCM契約も今月からスタートしているだけに、途中で解散すれば莫大(ばくだい)な違約金が発生するため日本での活動は継続せざるを得ない状況。そのため、メンバー3人は「日本での活動は予定通り続ける」と発表している。
今週中には再来日しドラマの収録に臨む予定だが、3人と事務所を提訴しなかったリーダーのギュリと人気メンバーのハラとの間に溝は広まるばかり。昨年、KARAと同じように事務所との契約をめぐって分裂した東方神起と同じような状況での活動となるが、日本でのスケジュールや契約期間の消化を待って解散することになりそうだが…。
「解散するならするで、日本ではアルバムなどが“逆プロモーション”で売れるだろうし、『URAKARA』の視聴率もアップするだろう。東方神起と同じようになるなら、ギュリとハラが2人で『KARA』として活動再開すれば、このユニットも当たるだろう。いずれにせよ、日本の関係者にとってデメリットはない」(レコード会社関係者)
メンバー5人がドラマで見せる笑顔とはあまりにも対照的な内幕だ。