武井は内館牧子の同名小説をドラマ化した本作で、企業に蔓延するエイジハラスメント(年齢差別)に立ち向かう総務課のOL・吉井英美里役を熱演し、ドラマ中「五寸釘ぶち込むぞ!」など過激なセリフまわしにも挑戦しているというが、先輩俳優に痛烈なセリフを吐くことには弱冠後ろめたさもあるのか、「言葉にすると心が痛むようなセリフが多くて、いま4話まで撮影がすすんでいますが、毎回ものすごく変な汗が出ています」と恐縮気味。
だが、「これまで反逆するような役もなかなかなかったので、たくさんフラストレーションをためて、思いっきりぶつけていきたいなと思います」と笑顔も見せると、「痛烈なセリフと戦います」と意気込み。
また、自身がもし、同様のハラスメントを受けたらどうするかと問われると「あまり気にしないかもしれないです。五寸釘も泣き寝入りもしないかな。1人で生きていくような覚悟でやっていくと思います」としみじみ。同じ質問に稲森は対照的に強気で、「わたしは(戦うか泣き寝入りか)どちらかといったら五寸釘。そうなれたらかっこいいなって」とニヤリ。
さらに武井は本ドラマの役作りのためにテレビ朝日の総務課でのOLの仕事を体験させてもらったことも明かすと、「短い時間だったんですけど、お茶出しや(館内)電球の取り替えをやったり、アナウンスもさせてもらいました。総務課の仕事って具体的にはどんなものか知らなかったので、会社の張り紙や会社の入口のお花も総務の方がやっていることを知って、会社が成り立っているのは総務の人たちのおかげなんだなって思いました。縁の下の力持ちです。この温かい職場ならわたしも総務をやってみたいなと思いました」と本職のOLたちに尊敬の念も見せていた。
(取材・文:名鹿祥史)