「例年ならファン投票でウチの馬が1位になっていてもおかしくない。それが3位。でも、ファンの支持が高いことには変わりないし、それに対しての責任もある」
人気では、回避したウオッカ、ディープスカイに後れを取ったが、レースでは必ずやり返す
池江寿調教師は一角崩しに向けてやる気満々だ。
「大阪杯(1着)はディープスカイより斤量が2キロ軽かったけど、現にあの馬を負かしているんだからね。しかも、叩き合いの末に競り落としたんだから、実力的に劣っているとはまったく思わない。何よりこの馬にもう一度、GIのタイトルを取らせて上げたい。僕だけでなく、スタッフ全員からもその強い気持ちが伝わってくる」
2歳時に朝日杯FSを勝利してからGIを7戦して<0016>と、思うような成績が残せていないのは事実。しかし、「ここにきて馬がグンと成長している。今までとは全然違うよ」とトレーナーは言い切る。昨年までは折り合い面の不安から、後方待機→4角マクリのスタイルしか取ることができなかった。それが今年に入ってからは精神面で充実。「今はレースの流れに合わせて走れるようになったし、脚質面で幅が出た」と安定感を増している。
あとは2年半前に味わったGIの美酒をもう一度。「ディープのほかにも強いのが出てくるけど、この馬の切れ味なら十分に太刀打ちできる。この相手でもそん色ないと思う」
円熟味を増した2歳王者が待望の古馬GIをつかみ取る。