マット界随一の注目度を誇る男がまさかの参戦辞退だ。
DREAMを主戦場にする秋山は、同じTBS系でテレビ放送される、大みそかイベントのDynamite!!に参戦すると目されていたが、この日の会見で欠場することが発表された。
谷川EPは「秋山選手にはヘビー級の相手とか、10種類位のいろんなカードを用意したんですが断られた。理由は分かりません」と交渉が決裂したことを明らかにした。
秋山といえば、大みそかに欠かせない存在といっても過言ではない。昨年は「やれんのか!大晦日2007」で、三崎和雄との一戦が年明けになってノーコンテストになり、一昨年は桜庭和志戦でオイルを塗る反則行為を起こし、“ヌルヌル騒動”でマット界に衝撃を与えた。
いまや良くも悪くも大みそか男として注目を集める秋山だっただけに、周囲の反応も穏やかではない。谷川EPは「残念。今は昔と違って格闘技バブルの時代じゃないので、盛り上げなきゃいけない状況。われわれとしても魔裟斗選手や青木選手のように、業界を盛り上げようという選手を支えていきたい」と秋山を批判した。
さらにはヌルヌル騒動を引き合いに出し「迷惑を掛けている部分もたくさんあったし、守ってあげたのに…」と失望感をにじませた。
Dynamite!!での秋山成勲戦を要求していた青木真也は、会見の席上で怒りを爆発させた。
秋山戦を断念。エディ・アルバレスとの一戦が決まった青木は「逃げている人に何を言ってもしょうがない。不戦勝で僕の勝ち。僕がDREAMでやっている限りは、もうDREAMには上がらせない」と一気にまくし立てた。
秋山のDynamite!!欠場の影響は、大みそかに限ったことではない。谷川EPは来年以降のDREAM参戦についても白紙であることを示唆した。今後の契約がまとまらなければ、最悪の場合、DREAM離脱という可能性も否定できない。ともすれば他団体流出も考えられる非情事態だ。
今年は7、9月のDREAM2大会で最高瞬間視聴率を獲得するなど、いまや誇るドル箱スターとなった秋山だけに、今後の身の振り方から目が離せない。