最近はYouTube側も監視の目を光らせ、不適切な動画を投稿するチャンネルは収益化の無効や強制的なアカウント削除の措置を取っているが、それでも道徳的に「どうなんだ」と言いたくなる動画が投稿されている。
かつて犯罪行為を投稿し、大問題になったことがある。2017年、Aという女性YouTuberが食品衛生法で提供を禁止されている牛の生レバーを食べる様子を公開したのだ。これはAが沖縄の焼肉店を訪れた際に動画を生配信していたもので、店員が「これは配信ダメ」「法律でダメだ」と、配信をしないよう頼む声が入っていた。
ところが、Aは牛の生レバーが食品衛生法で提供禁止となっていることを知らずに、「なんか来た」と発言し、カメラに映してしまう。慌てた店員は手で遮り、「秘密で出している」と話す。それでも事態が飲み込めていないAは、その後何度も牛の生レバーを配信してしまった。
注目度の高い動画配信だっただけに、怒りの声が殺到。そして、保健所などに通報が入ることになった。なお、食品衛生法では、牛の生レバーを店舗側が提供することは禁止されているが、自ら食べることについては明確な規定がない。従って、YouTuberの行為は違法ではないということになる。しかし、適切ではないことは明らかだろう。視聴者からは「不適切だ」「映像を映すべきではない」「食べている様子を全世界に流すのも犯罪行為だ」など、怒りの声が上がり、炎上状態となった。
この後、別のYouTuberが、店側にその真意を問いただす動画を公開。店側は事実を否定し、「焼く前に客が食べた」という趣旨の釈明をした。配信された動画には、違法行為であることを認識していたような発言を繰り返していたのだが…。
YouTuber全員がそうというわけではなく、人々を楽しませている人物も多いが、注目を集めるために違法または違法すれすれの動画を投稿している人間も散見される。たとえ法に反していなくとも、道徳的に不適切な動画で注目を集め収益を得ることは、不適切と言わざるを得ない。