移動や屋外でのロケが多い芸能人には、こういった雨男・雨女のケースや逆に晴男・晴女のケースが多く報告されている。有名な所では、八代亜紀と彼女の名曲『雨の慕情』にまつわるエピソードがある。この曲を歌う、もしくは再生すると本当に雨が降ると噂になっており、かつて渇水に悩んだ地域が降雨祈願で八代亜紀を招待、雨の慕情を歌ってもらった所、披露している最中に雨が本当に降り出して久々に田畑が潤った、との話があるという。
他にも、瀬川瑛子は自身のコンサートなどのイベントの際には、ファンが濡れたりしないよう空に向かってお祈りすると、どんな天候であっても開演終演の時間にはちょうど天候が回復、雨が上がるそうだ。また女性音楽グループのMAXのnanaは、瀬川瑛子同様に消したい雲を見つめてお祈りすると、雲を消すことが出来るという。
また、織田裕二などのモノマネで有名なお笑い芸人の山本高広は自身のブログでも「僕がいる場所は必ずと言っていいほど、ほぼ晴れなんです」と言うほどの驚異的な晴れ男。観測史上最大規模の台風の進路を逸らし、秋田県では建物の外に出る度に夕立が止む(計3回)、福岡に行った際、台風接近で降水確率90%だったにもかかわらずステージに立つと晴天になった、さらに彼が沖縄に行った途端、沖縄が観測史上最も早い梅雨明けを記録した…等々、その「晴れ男」エピソードには事欠かない。もっとも、今年2011年は猛暑の年でもあったので、彼は同ブログ中にて「熱中症には気をつけて水分補給してください」とファンや読者に注意喚起していた。
かつて、古代の人々にとって天候は非常に重要なものだった。操作は勿論、天候の変化を予測すらできない彼らは神に様々な方法で祈り、雨が降ってくるように願った。この際に行われたのが今でも残る神楽や祈祷など、歌舞音曲を介して訴える方法だった。つまり、芸能人やアーティスト達は古代で言う所の巫女や祈祷師達の立場と非常に似ているのだ。彼らのように無自覚で天候を操作する人物が出て来るのも、ある意味当然なのかもしれない?